饗宴 (新潮文庫 (フ-8-2))
ソクラテス(プラトン)の説く愛について要約すると、「愛とは善きものを求め、尚且つその善きものが永遠に自分のものになることを目的とする」ということになる。
愛が善きものを求めるというのは、エロース(愛の神)が愛される対象の方ではなく、むしろ愛する者であるとして考えることを要求する。誰かに愛されるのはやぶさかでない。それは善きものとして認められることに喜びを覚えるからである。他方、誰かを愛するのは切なさを伴う。それは自己所有していない善きものを希求するからである。だが、愛の神はこの「愛する」方にのみ属しているのであり、だからこそ愛する者に愛は存在するものの、ただ愛されるだけの者に愛は存在しないのである。
善きものが永遠に自分のものになるには、古いものから新しいものが生み出され、それからまたさらに新しいものへと継承されていくことで実現される。このことは、子孫を残すといった肉体面に限らず、偉大な思想や徳といった知慮の徳を残すといった精神面にまで広げられるのであるが、「プラトニック・ラヴ」という言葉があるように、そういった精神的愛こそソクラテス(プラトン)の目指す究極の愛なのである。けれども、だからといって肉体的愛が決して否定されていないことに注意したい。ソクラテス(プラトン)は精神的愛へ発展するための入り口として肉体的愛の必要性を謳っていて、まず肉体を愛し、そこから出発して階段を上がるように精神的愛へと上昇していき、そして辿り着く先にこそ究極の美、つまりイデアがあると説いているのだ。
いつのまにか「プラトニック・ラヴ」という言葉が、肉体と切り離された、純粋な精神的愛としてステレオタイプ化されているが、実際には肉体と連続する精神的な愛を指しているのである。
ムーヴィー・ファイン -MOVIE HITS and fine film music-
スカパーの映画専門チャンネル「ムービープラス」とBMGとのコラボレーションによる、映画の主題歌/挿入歌だけで構成されたコンピレーション。当初発表されていたものから収録曲の半数近くが変更になり、「オールウェイズ・ラヴ・ユー(『ボディガード』)」「タイム・オブ・マイ・ライフ(『ダーティ・ダンシング』)」などが収録されなくなったのは残念だが、懐かしさと新鮮さが一度に味わえ、78分間たっぷり楽しめる充実のオムニバス盤として、十分な内容のものに仕上がっていると思う。中では、前半の微妙に懐かしい曲たちによる連続攻撃―「今夜は青春(『ストリート・オブ・ファイヤー』)」の日本語カヴァー「今夜はANGEL」は、大映ドラマ『ヤヌスの鏡』の主題歌だった…―、そして、レストレス・ハート(地味だけど、いいバンドです。収録曲は『摩天楼はバラ色に』より)の収録がうれしかった。はじめて聴いたトラックの中では、アニー・レノックス「青い影」の静謐な美しさが、心にしみた。アーティスト情報+映画の中でのその楽曲の使われ方を簡潔に紹介した解説、そして歌詞・対訳も、ブックレットにはしっかり掲載されている。
※なお、このCDは、オレが普段使っているN社製のポータブルCDプレイヤーでは認識されず(“no disc”と表示)、再生できなかった(ただし、同一の内容でCD-Rに複製したものは再生できたし、また、それ以外のPCなどでの再生等には、全く問題はなかった)。BMGに問い合わせたところでは、他にこういった事例の報告はないとのことで、こういうことはきわめてまれなケースかと思われるのだが、念のため、ご報告まで。
プラトーン [Blu-ray]
この映画は、完成度が高いですが、ちょっと重すぎますねえー。僕は、この時代生まれてないのですが、この時代生きていた方、団塊世代の方が見ると必ずというほど、涙を流す映画らしいです。(僕の父親がこの映画見ると必ず涙を流します。)凄いですよこの映画。戦争は、恐ろしいとリアルに知るには、いい映画ですが、僕個人的には、1度見たらとう分見たくないです。
Winners ~アカデミー賞で聴くクラシック (最優秀作品賞)
映画音楽というのは、その音楽と共に映画のワンシーンが思い出されるものです。このCDを聴いていると「あー、イイな~」と目を閉じて、その映画のシーンを思い出します。残念ながら、いくつかの未だ見ていない映画については、あまりピンときませんでした。しかし、さすがはアカデミー賞受賞(ノミネート含む)作品に使われている音楽だけあります!その映画をしらなくても、音楽にかなり惹きこまれます☆☆☆
また、このCD付属の「解説書」はカナリお得モノです。映画評論家の西村雄一郎氏による解説、及びコメント→スゴイですよ!読まなきゃ損!!収録されている曲と映画の解説を読むと、曲をより深く楽しむ事が出来ます。それ以外にも、映画興行ランキングや年代別映画総論も面白いです。もの知りになれ、私もさながら映画解説者(笑)
しかし、何よりこのCDの良いところは、「沢山の映画を観たい!!!」という気持ちにさせてくれる事です。今年は時間を見つけて、このCDに収録されている曲が使われた映画を、一つ一つ観ていきたいですね☆
でもでも、折角なら2枚組にしてもっと沢山の楽曲を入れてもいいのではないでしょうかね???という事で、4☆です。