寡作で知られる、と書いたって誰のことだかわかりませんが、このカーラ・ボノフも寡作の人に数えられる十分な資格を有していると思います。本作は77年のデビュー作であり、「ベスト」では「ニュー・ワールド」を最高傑作とし、それはそれで構わないのですが、30年近く愛聴してきたファンのひとりとして言わせてもらえば、馴染みや思い入れの強い曲が最も多く収録されているのは間違いなくこのファーストだと断言できます。しかし、どのアルバムを見てもわかるように自作に過剰に拘らないとかバックのメンバーがほぼ不動とか、結局彼女の音楽というのは登場してきた時点ですでに完成されたものだったんですよね。
yoshioki6さんのレビューが参考になりました。日本盤のニュースを全く聞かないので待ちきれず輸入盤を購入したところ、丸C、丸Pマークに続いて表記されているのはカーラの名前。レコード会社の権利意識の強い米国でレコード会社を通じての発売なら、必ずレコード会社名が入るはず。従って本作はレコード会社を通じての発売でないことは確実。日本盤がレコード会社から発売される可能性は否定できないが、彼女のファンなら、約20年ぶりのソロ作品、しかもオール・タイム・ベストと言ってよい曲を集めた初ライヴ盤の魅力に一刻も早く接することをお薦めします。彼女のベスト盤(日本盤)オール・マイ・ライフは1995年のブリンドルまでの18曲を選曲していたが、本作は1曲を除き2004年10月のライヴ(それが3年後に発売されるとは!)なので2002年のブリンドルのCDからライク・ア・コンパス、ほのかにカントリー・フレーヴァー漂う新曲2曲(静かなディスク2M2とポップ色の濃いM3。どちらも佳曲。)も選曲されているが、基本線はオール・マイ・ライフと同じで13曲は同作でオリジナルを聴ける。オール・マイ・ライフにない曲としてはデビュー作からディスク1のM10、ニュー・ワールドからM7、M8、ささやく夜から同2M5が加わったのが嬉しい。結果としてデビュー作から8曲、ニュー・ワールドから5曲が選ばれ、両作中心の選曲。演奏はカーラ、ケニー、ギターにニナ・ガーバー、ドラムにスコット・バーコックの4人。ドラムぬきの曲もある(完全なソロ弾き語りは1曲)。カーラのバックに徹したケニーは控えめなバック・ヴォーカル等でいい味を出している。注目すべきはニナのでしゃばらない、たゆたうエレキ・ギターの音。このようにカーラの歌と演奏を見事に引き立てるバンドをバックに、全く衰えない彼女のヴォーカルを良好な音質で堪能できるのは至上の喜びである。
四半世紀も前のお話・・・「涙に染めて」を聴いた。彼女がリンダ・ロンシュタットに曲を書いてたことも2ndアルバムであることも何も知らなかった。ただ、ただ、この曲が聴きたくてこのアルバムを購入した。まだ大きなジャケットだった頃。でもこの大きなサイズは今でもうれしいのだが。当時、僕の初めて購入した自動車の車内にはいつもこのアルバムの曲が流れていたのである。つい最近TVでこの曲が流れ、すっかり忘れていた彼女を思い出したという訳である。
数々のヒット曲を生み出したサントラ。 タイトル曲はもちろん、複数の全米NO.1ヒットを生み出した。 現在のサントラブームの走りといえるだろう。 その中でも1,3,9曲目は日本でも有名。
この人の声はなにか切なげで、それでいて気の強さが感じられて。 ウエストコーストの人で、バックも当然その周辺の人たちなので すが、どこかしっとりしんみりしてしまうのです。 一人になって、ちょっと元気になりたい時に、カーラの歌が寄り添って くれます。
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