帰って来たどらン猫 アンちゃんて誰やねん編 (双葉文庫 は 4-50 名作シリーズ)
今風に言えば、名作『じゃりン子チエ』のスピン・オフ。
だけどやっぱり個人的には『チエちゃんのこぼれ話』と言いたい。
『じゃりン子チエ』のストーリーの特徴。
それは独特の『ぬる〜〜いキレ』。
主人公が快刀乱麻、バッサバッサと敵を倒す・・・みたいな展開には絶対ならない。
読者が『行け!テツ!!』と思うと、なぜかテツはずっこけるし、
『あんなヤツ、やっつけろ、チエちゃん!』と思うと、なぜかヘンな邪魔が入る。
この作者、カタルシスを拒否しているんじゃないかって思ったりする。
今回もジュニアだって小鉄だって、なぜか大事な所でずっこける。
なんだかんだ、ラッキーとか偶然が手伝って、めでたしめでたしになる。
なんかそう言う、微妙に読者を裏切る感じ。
きっと作者はヒーロー的な正義を、ハナっから信じてないのかも。
そんなへそ曲がりな所が、やっぱり魅力なのかな。
じゃりン子チエ DVD-BOX 1
こてこての大阪人も満足間違いなしのネイティブな大阪弁、口も悪いしすぐ手も出るが真の意味での悪人がいない独特の世界観、そして気持ちよく笑えて少しホロッとさせる展開の妙、どれをとっても一級品と呼べると呼べる内容です。
このDVD BOXには、マラソン大会、親子三人水入らずの遊園地、小鉄vsジュニアの決闘、チエちゃんの作文、大阪カブの会などの傑作が収録されています。
大阪弁というか関西弁にある種のアレルギーのある方、向田邦子の随筆に代表される父と娘の微妙な関係に興味津々な方、子供の頃に『じゃりん子チエ』をテレビで見て今やテツやヨシ江の年齢になった方、無縁社会という言葉に反応してしまう方などに是非オススメします。
一部の方には、カブがやりたくなるという副作用(?)がございますのでご注意を。
じゃりン子チエ (番外篇) (双葉文庫―名作シリーズ)
私もじゃりン子チエを見て育ったと言ってもいいくらいなのですが、この「どらン猫小鉄奮戦記」奥が深くてすごく面白かったです。
本当買ってよかったです。
読まれた方は同じだと思いますが、後半の「どってんどってん どってんばってん」の所や
「ドロローン」には声を出して笑ってしまいました。
じゃりン子チエは何年経っても色あせない最高の漫画だと思っている今日この頃です。
じゃりン子チエ DVD-BOX(2)
大阪人のしたたかさ、暖かさ、世渡り上手な子供たち、不器用な生き方をする人々、良くも悪くも大阪を濃縮した作品です。
けなげなチエちゃん、親友のひらめちゃん、やたらとけんかに強いけれど生活力のない父親、酒を飲むとものすごいことになるおじさんなどなど、個性的なキャラクターには、大阪お笑い芸人を多数起用し、十分笑えます。
じゃりン子チエ 劇場版 [DVD]
80年代後半ぐらいまでやったかなぁ。ウチの方では年末になると必ずと言ってええほど、この劇場版チエちゃんが放送されとりました。
その頃ワシ小学生くらいやったと思うんやけど、もぅ何回も見とるのに飽きずに見とりました。やっぱおもろかったんやなぁ。
早いもんで20うん年、DVDとなってまた何回も見る事になろうとは思いませんでしたわ(笑)
散々見たはずなんやけどなぁ。やっぱおもろいんですわ。
笑いを取りながらも、しっかりと真面目なとこはシリアスに持っていく。
浮き沈みが激しいのに一方的にとは感じられない。うまいなぁと関心します。
個人的にはこの劇場版でいっちゃん好きなシーンは小鉄vsアントニオ.jrの対決シーンですな。
jrの声はTV版の方がええという意見もあるみたいやけど、今は亡き「横山やすし」氏の筋金入りの関西弁による
アントニオ.jrは気迫があってワシは大好きですわ。