RATMAN (5) (角川コミックス・エース 152-6)
この巻では、以前登場したファットマンがいきなり登場します。ファットマンが営むピザ店の前にハンバーガーショップが開店して客を奪われるファットマンの店、ピザ・ファット。然しそのピンチを救うのはある意外な人物だった。そして、修斗の妹が登場して1話費やします。この巻ではアンドロイドが登場したり、ミレアの過去が明らかになっています。この巻だけ読み出すとグルメマンガみたいになっていますが、ちゃんとジャッキーが出てきてオチをつけてくれています。何気なく登場するアンドロイドがどこかで見たような感じがしますけど。まあ、著者は以前にその販売元の作品のコミック作品を書いていましたけど。
今回は派手なアクションシーンはありませんが、その分周りの人間模様に割かれている点は評価できます。
RATMAN (8) (角川コミックス・エース 152-9)
さて、前巻の後半から日常的な出来事が綴られています。今回もファットマンのピザ店でアルバイトすることに。今回は海の家での出張販売と追うことで主人公と女性陣は喜んでいます。しかし、肝心の制服がなくて、水着にエプロンというコスチュームで接客します。そこで主人公の背中の傷に気づいたミレアの意味深なかんじとは。ゆっくりではありますが、ジャッカルとヒーロー協会の両者の関係や来歴などもそろそろ動き出しました。今後も楽しませてくれそうです。
RATMAN (7) (角川コミックス・エース 152-8)
全巻からの闘いがこの巻で集結します。この巻では日常のやりとりがメインとなっています。伏線としてジャッカル、ミレア、クレアがどうしてヒーローを憎むのかが描かれていきます。中盤ではFATMANの妹が主人公と同じ高校に入学して主人公に挨拶に来ます。然し、空気が読めないのかミレアの痛い視線が浴びせられますが主人公は全く気がつきません。のんびりとした日常を織り交ぜつつ展開される物語が読んでいて飽きません。しかし、ジャッキーは有能なのか無能なのかよくわからないところにも好感が持てます。
RATMAN 01 (角川コミックス・エース 152-2)
正義のヒーローに憧れて、仮面ライダーの変身ポーズを裏の畑でやってみたり、
友達と集まっては誰が正義の味方だ、やれ悪の手先だ演じてバタバタ騒いでみたり。
そんな“ヒーロー”が犬威赤彦描く世界ではヒーロー協会に所属し、
変身しては悪を倒してみたり、CMキャラクターになってみたり。
いわゆる憧れの「職業」として実在する。
幼少の頃にヒーロー“シャイニングマン”に救われ、自らも誰かを守り救うべく、
ヒーローを志す主人公、葛城修斗15歳は、とはいえ背も低く、飛び抜けた才能が
有るわけでもなく、基本的に資格審査なんざ“熱意”以外は通りそうも無い高校生。
それでも変身ポーズを練習し、ヒーロー哲学を熟読し立派なヒーローオタクとして、
いやいや、それで終わるわけが無い。
大半のクラスメイトがバカな無謀なとからかう中、唯一理解らしきものを示す
女子と共に何やら攫われ、気が付けばどことなくコミカルな悪の秘密結社ジャッカルの
ダークヒーロー“RATMAN(実験体1号)”として契約してしまう羽目に。
憧れのスーパーパワーを手に入れながら、その立ち位置は望みとは真逆。
あくまで正義感に燃えつつも、なし崩し的ながら悪事に関わる事となる彼の運命やいかに!
そんな感じで月刊少年エース連載中のマンガではございますが、星一つ減らしているのは
まだ1巻だとそんなに盛り上がらないんです。どちらかと言うと、序章という感じで。
とはいえ何やら裏の有りそうなヒーロー協会、一癖も二癖もありそうな正義のヒーローに
“正義”への夢を共有するヒーロー協会会長の娘や、何やら気の有るジャッカル頭首の妹と
盛り上がりの兆しはビシバシと。
正義を為すに必要なのは、「資格」か「資質」か。
ライトノベル的変身ヒーロー物お求めの方には、迷わずコレをお勧めしたいと思います。