「夫婦道」オリジナル・サウンドトラック
「華」「華'U」などのシリーズや「金八先生」やたくさんのドラマの音楽を手掛けている城之内ミサの最新作はドラマ「夫婦道」のサントラ盤でした。今回のドラマはほとんどの金八先生のスタッフによって作られてますが、舞台は学校から茶畑となったせいか、城之内ミサの音楽はたくさん聴いてきたんですが、いつもより和風ですね。もちろん聴いていて心地いいのは城之内ミサの作る音楽では当たり前なんですけど、いつもより和風でシンプルな分、茶畑の緑が包み込むように伝わってくる…新しいアプローチですね。「華」シリーズに近いかな?またまた名作の登場ですね。
このサントラにコメントを寄せてる柳井プロデューサーの「夫婦道」の後に製作するドラマも城之内ミサで決まってるという言葉…果たしてその言葉が意味しているのは何なんでしょう?
テレビ時代劇主題歌コレクション
大好きな『江戸特捜指令』の主題歌「明日への旅人」が入っているので、こりゃ是非買わねばならぬ、と思ったわけです。CD化されているとは知りませんでした。感激です。楽曲解説によると、歌い手の清水京子さん、兵庫県西宮市出身なのですね。お隣の町じゃないですか! ますます親しみを覚えました。
『座頭市物語』主題歌「おてんとさん」も懐かしい。子供の頃よく耳にしましたが、今聴き直してみると、実に味わいのある名曲です。郷愁を感じると同時に、遠く眠っていた潜在意識を呼び覚まされる気がします。
春日八郎の「新撰組の旗は行く」は、父がよく口ずさんでいました。子供心に覚えていますよ。それから……、おぉッ!『おしどり右京捕物車』、そういやぁこんな時代劇あったなぁ! 『木枯し紋次郎』の、ナレーション入り主題歌も良いですねぇ!
普段は忘れていたけれど、旧き良きレコードの時代の歌心、その“誠意”を改めて実感しました。
時速15キロの旅―もっとスローに!ヨーロッパ自転車道中記
南ドイツとオーストリアはザルツカンマーグートのよく整備された自転車道路をゆっくりたどる熟年夫婦の自転車旅。毎年1回ずつ3年にわたる経験。ずっと前にドイツをめぐった時に、バスの窓から見た親子連れのサイクリストが輝いて見え、うらやましかったが、今度は、この本のご夫婦がとてもうらやましく思えた。私も同世代だが、体力的に問題がなかったというところが最大の驚き。
風景は、ドイツもオーストリアも確かに美しいけれど、その半分は目新しさ。私は、風景は日本とて負けず劣らず美しいところが多い、と思う。しかし、日本と違うのは、とてつもなく良く整備された自転車専用道路、そしてホテルや電車や人々の、サイクリングを受け入れる素地。これらは、日本が背伸びしても届かない、ほとんど文化の違い。改めて驚かざるを得ない。
この本、ほとんど日誌。あったことを淡々と描く。一日の走行キロ数、見どころ、泊まったホテルの値段、展望台や教会など訪れた施設とその特徴、スーパーで買ったソーセージ、ドイツパン、ワインなどをパジャマ姿でくつろいで食す夕飯、・・・。風景に綺麗だと感激しても、どのように綺麗なのかはあまり具体的には描かない。何よりも経験と情報を伝えてくれる叙述。写真はない。ガイドブックの紹介も詳しい。これらを参考にみなさんも是非やってみて下さいと訴えていて、結構その気にさせられる。
ふたりの5つの分かれ路 [DVD]
「8人の女たち」のフランソワ・オゾン監督作品。一組の男女が出会ってから結婚し、離婚するまでの話なんだけど、話は細切れになって、順番がバラバラになっている。順序はバラバラだけど、すっと話の中に入っていけた。女優のヴァレリア・ブルーニ・テデスキの演技がかなり良かったし、はまり役。オゾン作品のキャスティングには毎回なかなかいいものがある。俳優陣の演技もさることながら、脚本と台詞も秀逸。普通でいて、普通でないような男女のキャラクターがうまく描けている。ただ、いまいち分からなかったのは、タイトルの「ふたりの5つの分かれ路」。確かに大きな話は5つあるけれど、それが2人にとっての大きな岐路ということだったのだろうか?なにはともあれ、なかなかの作品でした。