グレイテスト・ヒッツ デラックス・エディション~偉大なる50年~ (期間限定スペシャルプライス盤)
今年(2012年)はビーチ・ボーイズのデビュー50周年のうえ奇跡的な新譜と来日コンサートで盛り上がったが、これはその新譜の曲まで含んだ50周年記念ベスト盤。しかも、ここに選ばれた新作2曲のうち“Isn’t It Time”(邦題「今がその時」)はアルバム収録版ではなくコーラスから始まるシングル・ヴァージョン。ビーチ・ボーイズが好きならやはり欲しくなるだろう。
今年は過去のベスト盤もリイシューされ現在店頭に複数のベスト盤が並んでいるので、主なものを比較しておく。
『プレミアム・ツイン・ベスト サーフィンUSA~ビーチ・ボーイズ・ベスト』は、もともとはかなり古いベスト盤で、60年代の曲しか入っていない。ただし、その分初期のナンバーは充実しているし、60年代限定ではあるが年代順に並んでいる。
『サウンズ・オブ・サマー』(Sounds of Summer: Very Best of)は、2003年に出されたベスト盤で、1枚物ながら30曲収録しており、ファンでなくともどこかで耳にしたことがあるような曲はほぼ含まれている。ただし、もちろん今年の新作は入っていないし、そもそも70年代以降の作品が手薄だ。また、年代順に並んでいるわけではないので、ライヴで聴くようなヒット・メドレーとしては悪くないが、初心者がこのグループの音楽の変遷を知るのにはあまり向かない。また、“Caroline, No”という大名曲が選からもれている。それでも全体的に見れば悪くはないのだが、今回の50周年記念ベストが出た今となっては、どうせ買うのなら60年代のT.A.M.I.ショーやエド・サリヴァン・ショーでのライヴやプロモーショナル・ヴィデオの映像を収録したDVDの付いた_Sights & Sounds of Summer (W/Dvd)_ (日本盤は廃盤らしいが海外盤はまだあり、海外盤でもDVDは日本の通常のプレイヤーで再生可能)の方が良いだろう。
『カリフォルニア・フィーリング』は、2002年にリリースされたブライアン・ウィルソン自身が選んだビーチ・ボーイズ作品集。しかも、結局ビーチ・ボーイズではお蔵入りになってしまった“California Feelin’”という曲をブライアンが彼のソロ活動を支えているいわばブライアン・ウィルソン・バンドのメンバーとともに録音したものも収録されている。ただし、この作品集の選曲はブライアン自身もあくまでもその時点での感覚で選んだと言っているぐらいだから、それから10年経った今年同じようにブライアンに選曲させたら同じ結果になっていたとは限らないし、もちろん今年の新作は入っていない。ブライアンの全キャリア中でも屈指の名作“Caroline, No”はもちろん入っているが、2002年当時はまだビーチ・ボーイズのほかのメンバーとの関係が修復されていなかったこともあってか、一般的に「ビーチ・ボーイズ」と聞いて容易に連想するマイクの鼻にかかったリード・ヴォーカルが印象的な“Surfin' Safari”、“Surfin' USA”、“Fun, Fun, Fun”といった初期のサーフィンやホット・ロッドがほとんど入っていないし、またブライアンの初ソロ・アルバムを日陰に追いやることとなった因縁のNo. 1ヒット“Kokomo”も入っていない、という構成になっている。その一方、60年代の作品に偏り気味の『サウンズ・オブ・サマー』にはほとんど入っていない、アルバムで言えば『フレンズ』あたりから後のブライアン作の名曲の数々(“'Til I Die”とか“Marcella”とか“Sail On, Sailor”とか)はしっかり収録されている。また、最後に置かれたタイトル曲は前述のとおり少々特殊な事情を抱えているが、曲は基本的に年代順に並んでいる。
そしてこの50周年記念ベストだが、日本盤は日本盤のみのボーナス・トラックが1曲ついた全51曲で、やはり収録曲が多いこともあり、70年代以降の作品も結構含まれていて、“All This Is That”(来日コンサートでこれをやったときには知らない人が多かったようで会場の雰囲気が微妙だった)や、“California Saga”、“It's OK”といった、これまでいくつも編まれたベスト盤に含まれていないような曲もあるし、前述のとおり現時点での最新作も収録されている。ただし、やはりこれも『サウンズ・オブ・サマー』同様年代順ではないので、バンドの音楽的変遷をたどるには向かない。(個人的には、たとえば「70年代のビーチ・ボーイズを聴きたい」というようにある特定の時期の作品だけ聞きたい気分になることもあるので、年代順になってくれていたほうがうれしいのだが…。)そして、ファンであるほどベスト盤に選曲の不満はつきものとはいえ、せっかく50周年記念の2枚組なのだから数あるベスト盤のなかで「これぞ決定盤!」と言えるものであって欲しいという願望も強いので、あえて言わせてもらいたい。なぜ“Caroline, No”を入れない?“’Til I Die”は?“Marcella”は?ブルース・ジョンストンの代表作(“Disney Girls”や“Tears in the Morning”や“Deirdre”)が今回も入ってない(60年代限定の『プレミアム・ツイン・ベスト』はともかく前述のその他二つのベスト盤にも入ってない)のはブルースへの扱いがひどすぎないか?日本盤のみのボーナス・トラックなんてことが出来るんだったら、ちょっと前にCMで使われて多くの人になじみがあると思われる“Come Go With Me” (『サウンズ・オブ・サマー』には入っている)を入れてくれても良かったんじゃないか?
そんなわけで、結局今回もまた「これさえあれば満足!」という域には惜しくも達しなかった。ビーチ・ボーイズの全作品が仮にリマスターされても全部買い揃えるのは大変だし、ポータブル・プレイヤーに入れてビーチ・ボーイズの代表作を気軽に楽しむのによい「これぞ決定盤!」と言えるベスト盤を出してほしいのだが…。
なお、「ポストカード7枚つき」とあるが、見た目に「ハガキ」という感じではなく、マイク、ブライアン、デニス、カール、アルの5人+ブルース・ジョンストンとデイヴィッド・マークスの計7人が一人ずつ写った正方形の白黒写真といったもの。映りはかなりきれい。でもブライアンの写真がプールの中から顔だけ出して何かを訴えるような目でこちらを見ている写真というのは、「もうちょっといい写真なかったのか?」と言いたくなる。
50周年記念コンサート [DVD]
何故にサーフィンUSAが収録されてない・・・。
日本公演ではやってたのに。
サーフィンUSAなしでは満足感が今イチ。
それ以外は文句無いが、せっかくDVD出すんなら完璧を求めてしまう。
あの興奮をもう一度、と期待していたが、これなら買わない。
Beach Boys(5) [VHS]
この巻では第9話の春子が印象深いです。数年振りに再会した息子のためを思い、自分が本当の母親であるということを明かそうとしません。こういう場面を見ると、いざという時に女性は強いなぁと痛感します。あと、砂の船はかなり手間がかかってそうですね(笑)。
ビーチボーイズ スペシャル [VHS]
反町&竹野内?なんてミーハーなドラマなんだ・・とか思いながら見始めたビーチボーイズ。
そんな先入観は何処へやら・・なんて素晴らしいドラマなんだ!!
とにかく脚本が素晴らしい。そうお目にかかれるものではない、完璧でしょう。あっぱれ岡田氏。
そしてこの特別編は連ドラの二人とは少し違った顔が見れます。これがまた何ともステキ^^
DVD化する際にはこの特別編も絶対にセットでお願いしますね!メーカーさん。
Pet Sounds
今回のペットサウンズ(これで何回目だろう?)を購入した決め手は、ブライアンとジョージマーティンがスタジオでやり取りするビデオが入っていたからです。「カールの声だけにしてみよう」とかジョージが音をいじったり、二人がお互いを讃えあう姿には感動します。
これまでの音源や以前出たDVDオーディオ版を持っていても、この映像を見たい人は買いでしょう。
しかし、その他の映像はそれほど見ていても面白くありません。
メンバーのインタビューも特に目新しい内容を話しているわけではありませんし、プロモーションビデオにしても(たとえそれが珍しい貴重映像だったとしても)何回も見たくなるような内容ではありません。
音楽の素晴らしさは説明するまでもないでしょう。音もパッケージも大満足です。
ペットサウンズをまだ聴いた事がない人は、買って下さい。いますぐに。