というコメントを背表紙に目にしたとき、”なんか陳腐だなあ”と少し感じてしまいましたが、読み終えてみて、まさに冒険としか言いようのない物語でした。
フランスのDJ、Luarent Garnierが、ヨーロッパでの電子音楽の勃興期にどんな青春時代をすごし、どうしてDJになり、そしてメジャーのビジネスに飲み込まれること無く、どうやって今のキャリアを築き上げてきたか、という話です。
ハウスやテクノに関する本は他にも、ブラック・マシン・ミュージック等の良書がありますが、この本は一人の若者が大人になる過程で、テクノがどうやって文化的に盛り上がり、そして彼自身が何を考え、どういった人生を作ってきたのか、という一人の生き方を通して見ているのが特徴です。テクノやハウスが好きで、”最近、どうして面白いレジテントDJのパーティーて、無いんだろう?”、”DJの名前だけ当てにしても、なんか手抜きで面白くないなあ。”と感じている人には、本当に熱くなるメッセージいっぱいのバイブルです。
昔、彼がかけていた曲のプレイリストも載っているので、DJしている人にも勉強になると思います!
You don't make record for fun, man!
テクノ的流行の絶頂期にあって特に目立った一枚(二枚組みだけど)。
店頭で見かけ当時別の潮流に心惹かれていた私は結局買うことなく見送っていたものだが
リリースの数年後やっと聞いた。こういった音楽のジャンルはかなり煩瑣で好きで聴いていて
詳しい人でないとレビューを書くにも読むにも難しいものだろうけど、何となくタイトルに
感じるものがあれば持ってみるべき。
私のレビューと致しましてはこれでおしまい。外国製エレクトロミュージックとして買い所の
作品だろうか(クレジットには日本人らしき名前も…)。
あの頃近づきがたかった文化、少しその影響も収まってきたいま他にもいろいろ買いあさってみると
新鮮で面白いと思います。
間主観的超越論的認識の外郭といった感覚を直裁的に味わえます(余り好ましくないか)。
哲学とかに抑えがたい熱情のある人に。
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