原著の存在を知ったのが10数年前。人生に余裕も出てきたので、ここ数年いくつものオークションサイトを渡り歩き、落札し続け、必死に投資してやっと数十冊集めてきたが、それをあっさり1冊にまとめるとは・・・なんたる罪な本。とは言っても、やはり日本語で読めるのは嬉しいし、見たことのない写真がこれだけ入っているのだから(さすがオフィシャル本!)、この価格は安い・・・と思って買ったら・・・やっぱり、すごい内容でした。多くは語りません。どんなビートルズファンも唸るであろう、すっっっっっっっごい本です。家宝です。
だいたい女か男かというのは誰が決めたのだろう? 小さい頃から思っていい歳になってしまったけど、男でも女でも自分で選べる方が良いと思う。
性で人生を翻弄されることなく、自分に似合ったスタイルでいいじゃないかと思う。 外見だけでも丸ごとでも、ただし女から男になると健康的にはマイナスになると聞くので 要注意。それは自分の問題。
そこで、性や自分らしい生き方を求めている結婚前症候群??で悩んでいる人たちに、ともあれお勧め!!
1巻では載せていなかった部分、何故離婚したのか、どうやって
胸を除去したのか、名前改名などが補填されていて、
「ああ、そうだったのか」とようやく納得する事が出来ました。
1巻には、1巻より前に描かれた部分が多かったのですが、
絵柄が大きく変化したとの事で未掲載。
その為、上記のように「??」と疑問が残る部分が多かった
のも事実。
「もし2巻が出たら今度こそ載せたい」という著者の言葉を
信じて購入してみたら、ビンゴ!
「あーこういう事だったのか…」と納得。
1巻だけで止まっている方は、試しに2巻も読んでみては
いかがでしょう?
正直、下ネタが1巻は多すぎて、「もういいです…」と
お腹いっぱいな部分もありましたが、2巻は性同一性障害と半陰陽の
違いを描いていたり、「半陰陽とは…」としての入門書としても
オススメ。というか、2巻を読んでから1巻の方がいいかも?
性同一性障害はよく耳にしていましたが、半陰陽については、この本で
詳しく知りました…。
そして最後に思ったのは「いと深き、性の世界よ…」という
事でした。
「性」って、本当に奥が深い…。
TSコミックと謳っておりますが基本は可愛い子が異性装をしていればO.K.(一部例外は御座いますが)というおおらかなくくりで鬱展開無しの読後感の良い作品ばかりです。
甘詰留太さんは思春期に性転換を起す症状に罹ったカップルの温かい交流を、ポン貴花田さんは神様に女の子にされてしまった美少年の受難と新たに得た幸福を、新井祥さんはご本人が両性具有である経験の貴重かつ面白いレポート漫画を、夕凪薫さんは繊細なタッチでフリルたっぷりの女性下着を着ける楽しみを、塩野千支朗次さんは重症を負って美少女に改造された特殊部隊の軍人が与えられる過酷だが羨ましい任務を、おりもとみまなさんは男女の二卵性双生児の巫女が共有する感覚のエロさに男装美少女をからめた三角関係を、大井昌和さんはレトロで伝奇的な背景を持つ主従の倒錯的で耽美な交流を、たかみちさんは小さな捻りを加えた街中の異性装を、TALIさんは夜な夜な男装して近隣の喧嘩自慢にファイトを仕掛ける美少女が落ちた恋とマヌケさを生き生きと描いておられます。
加えて久し振りに氏の女装美少年を拝見しましたが、衰えぬどころかパワーアップした描写に感動の佐野タカシさん、こういうアンソロジーには必ず有る、趣旨をちょっと踏み違えた感を作品の面白さが補って余りある六道神士さん、そして、この人はどう観てもあの人だろう、という驚きが凄かった鈴木晶子さんが個人的には大変嬉しく読めました。
成年指定では御座いませんのでハードな表現は控えめですが良く出来たアンソロジーです。どうかこの調子で続いて欲しいです。
TS~異性装オムニバス、二弾目。
TS物は13編中7編、異性装物が4、TSおよび異性装を論じる作品が1、作者本人が両性具有が1、と言う内訳です。
好評だった前作の明確な続編が13編中5編有り、その中では六道神士さんの「アカンプリス」が際立ってイケズで面白く、実は本オムニバスの趣旨からは外れた困った作品なのですが…。
美しく控えめなオールカラーコミックのたかみちさん、美少年のエア・オナニー描写が眩しい佐野タカシさん、性転換した美少年が送る受難の高校生活がベタだが素晴らしいポン貴花田さん、美しい女性用衣装をつけてオーディションに参加するめくるめく体験を繊細極まるペンで描いた夕凪 薫さん、リアルTS体験に背筋も伸びる新井 祥さんも引き続き好調。
本オムニバスの顔、甘詰留太さんの前作の設定を引き継いだ甘酸っぱい新作、TSっ子に神輿を担がせ、祭り&ふんどし好きには目がくらむばかりのおりもとみまなさん、戦隊ものとTSものを組み合わせた奇想と美しい絵が素晴らしい今村陽子さん、ヤングキングアワーズ掲載作のスピンオフで挑んだ塩野干支郎次さん、もっともらしい分析が素敵なゆうきゆう×ソウさん、TSした本人とその若年のクローンが複雑なSF的背景で同時存在する羽目になる厦門 潤 さん、そして新人の春夏秋冬 鈴さんという布陣です。
前作をお読みになって気に入った方、厳密なTS括りに拘らず、成年指定の直裁な表現はなくとも充分エロチックかつ面白いオムニバスをお探しの方にはお薦めです。
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