明日泥棒 1 (ヤングジャンプコミックス)
セカイ系の典型例みたいな作品。セカイ系好きな読者層に合わせた舞台設定を用意しているけれど、作者のSFに対する愛が足りないのか、ちょっと滑り気味かな・・・。SFの名作は総じて背景描写の書き込みが緻密で、それが作品にリアリティを与えるもの。それに反してこのマンガは作画への時間がないのか、人物の描写にしか興味がないようであり、SF的状況を会話で説明してしまっているので、いかにも虚構っぽくうつる。弐瓶勉のマンガの正反対。エロ描写を少年誌並に控えめにしてるのも不可解。この絵だったら「ガールフレンド」を発展させたような、もっとリアリティのある作品のほうが読みたい。
ガールフレンド 2 (ヤングジャンプコミックス)
非常に良く描けてます。絵も、ストーリーも。
しかし、見事な屈折っぷりです。あの感性は作者のトラウマによるものでしょうか? その辺りが見どころだと思います。
絵に関しては、登場人物の年齢による体格差の描き分けに、大変感心しております。
Girl Friend 別天荒人画集 (愛蔵版コミックス)
別天荒人さんの絵はコミックのガールフレンドを見たことある方なら分かると思いますが、綺麗で可愛いです!
この画集は基本的にガールフレンドの雑誌掲載時のカラーの扉絵が大半ですが、書下ろしもあります。
自分としては、この絵は動きがあってこそ良い物だと思うので、単体の絵としての評価は☆-1
画集中の色彩はコミックのカバーと同じなのですが、個人的には濃く艶っぽいバージョンも見てみたかった!!
トーキョー・ガールズ・デストラクション 1 (マッグガーデンコミックス Beat’sシリーズ)
大和撫子養成エリート女子校で繰り広げられる壮絶な戦い。
星は学校内での生活と地位を保証する。
その星を巡って放課後壮絶な戦いを繰り広げる。拳で。
星を持たない者は壮絶な苦汁を味わい続ける。死ぬか卒業するまで。
はっきりしてていいと思います。
無駄に知略を張り巡らせてあの手この手でというまどろっこしいことをせずに
「放課後になったら拳で星を取りに行く。」
強いものが勝つ。
けれどもお間抜けなのは、それを毎日繰り返すということと戦いによって壊れた学校を星を持たない者が直すということ。
物語は死んだ姉の死の真相を暴きに妹が頑張る!というものですが、こんな戦い毎日してたら死んでんの1人や二人じゃねーだろ。
放課後の鐘とともに無意味に割られるガラス、切れら破られる制服などなど無限の在庫が無ければ到底成り立たない舞台裏に興味津々です。
昼は淑女。放課後は−ケモノ。
メスの本能が剥き出しになる
というオビの煽りですが、昼間っから雌の本能剥き出しで、放課後は人間としての生の本能剥き出しな感じですね。
ヒスってる無法者な先生はいるし、星の有無の差別は昼間から横行してるし、したり顔の生徒会はいるし・・・
単純明快なはずの設定に色々と付け加えようとしてることが矛盾を生みそうで微妙な部分もありますが、面白いです。