御意見無用
日本のロックの黎明期に、フラワー・トラヴェリン・バンドは
日本人ならではのハード・ロックを目指し名盤『SATORI』を生み出したが、
あれは「日本」ではなく、「日本も含めたアジア地域」を連想させる音である。
真に日本人ならではのハード・ロックを強烈に主張しているのは、
本作のタイトル・トラックである「御意見無用」だ。
阿波踊りの土着的リズムとハード・ロックを見事に融合させた本曲は、
日本人として一度は触れておくべき歴史的名曲である。
(本作の翌年にリリースされた『雨 モップス'72』に収録された
「なむまいだあ(河内音頭)」も併せて聴いておきたい)
また、本作はハード・ロック・アルバムとしても至高の完成度を誇る。
グランド・ファンク・レイルロード並にパワフルな演奏、ZEPに通じる込み入った曲構成、
そして、アニマルズを信奉するシンガー:鈴木ヒロミツのソウルフルな熱唱、
どれを取っても当時の舶来モノのロックと比較して劣るところはなく、
サウンド・プロダクションも良好で、GSのガレージ臭い安っぽさは皆無。
ダークな色合いのヘヴィ・バラード「ノーボディ・ケアーズ」も素晴らしい。
本作は、その場限りの再発ではなく、永遠にリリースされ続けるべき
日本のロックのマスター・ピース・アルバムだ。
1971年の日本に、これだけ素晴らしい作品があったということを、
多くの日本のロック・リスナーはちゃんと把握するべきではないだろうか。
にしても、日本はロック・ミュージックが盛んな国なのに、
先人がどのような音をクリエイトしていたかを知る機会が
あまりにも少なすぎるのはどういうことだろう…。
このモップスにしても、ロックにとって重要な季節を代表するバンドだったはずなのに、
カタログは廃盤扱いや未CD化ばかり。
妙な編集盤を出すぐらいなら、バックカタログをきちんと揃えてよ!
これじゃヒロミツさんも浮かばれないよ。
みんなのテレビ・ジェネレーション アニメ歌年鑑1981
「新竹取物語1000年女王」の2曲以外は、「名曲だけど目新しさがない」ものばっかりである。3社協同、さらに他のメーカーも協力しているのなら、この年に「新・ど根性ガエル」OP・EDを入れて欲しかった。とんねるず需要は今はそんなにないかもしれないが、この何にも工夫のないラインナップよりはましである。もっと柔軟に。名曲が多いので辛うじて星4つ。
そういえば、ダイオージャもこの年だな。なんで入れないのかな?
食わずに死ねるか!
まずは鈴木ヒロミツさんにご冥福を申し上げます。
『余命3ヶ月のラブレター』という本が遺作になりましたが、この本を読むとよくわかりました。かなり暴飲暴食をされていたようですが、私は鈴木さんからのメッセージと理解しています。
それは、体を気遣ってくださいね・・・と。無理に食べたり、飲んだりしてはいけないよって・・・。鈴木さんのやさしい人柄がわかるような気がします・・。
大事にとって置きます。この本は・・。
あまりに早い死・・・残念です。
余命三カ月のラブレター
闘病記というよりは鈴木ヒロミツの人生記みたいな本になってます。
インタビューを元に構成されてるためか
じめじめした感じがなく、鈴木ヒロミツの性格の明るさが出ていて
さらさらと読めます。字も大きくてページ数も140ページ弱と
少なめで本を読むのが苦手な人でも読めると思います。
人生記ということで全てががんとの闘病の話ではなく、
中盤にモップス時代のことや芸能生活でのことなどが結構長くかかれています。
上手くまとめられてるのですが、
最後の家族へのラブレターが一ページに二枚ずつ張ってあり
字が小さくて読みにくいのが残念なところです。
鈴木ヒロミツが残された家族への生活面の補助のためにも書かれた本かと思います。
一人でも多くの人に読んでほしいと思います。