運命の花嫁 (ショコラ文庫)
まず、この作家さんは文章力があると思います。
この手の作品はダラダラと、最後までまとまりなく書かれる方もいらっしゃる中で、とても実力のある作家さんです。
内容の方ですが、ひたすら主人公、ぐるぐるしてます。
攻が堅物(?)という設定の割には、ペラペラと愛の言葉を、最初からガンガン飛ばして囁きます。
しかし主人公は信じません。
人間不信の域です。
まあ変なところで言葉が足りない攻が悪いのですが……。
でも最後は色々ありますが、割とサクサク進んでいきます。
あ…終わった……みたいな。
なんだか呆気ないようですが、私的に主人公が苦しい思いするのとかキュンとしてしまうたちなので、偏見かもですが、評価は高めで。
落花の褥 (ショコラノベルス)
明治、華族、花嫁、借金、監禁……と、内容が想像出来てしまうキーワードですね。
でも好きな話です。ハッピーエンドですし。
美麗な表紙イラストも購入するきっかけのひとつでしたが、中の白黒挿絵も良かったです。
受けの若様が、きちんと「青年」だと思いました。
攻めが受けを溺愛するタイプのお話ですが、溺愛という言葉では全てを表せないほどの熱烈な執着っぷりが、いっそ見事でした。
これだけ暑苦しい攻めもあまりお目に掛かりませんが、受けは最終的に彼(の熱愛)をきちんと受け止める懐の深さがあって、大変お似合いだと思いました。
年の差もあるカップルですが、これは……絶対尻に敷かれる旦那だと確信しています(笑)。
読んでると何故かニヤニヤしてしまって(攻めが受けを愛しすぎてるから?)、もう何回も読み返してしまいました。
やさしさは罪の香り (ショコラノベル・ハイパー)
政治家・菅江慎一×高校生・碓井遠流(うすいとおる)の年の差カップル。
どうしてこの方は、こんなに泣けるお話を書かれるんでしょうか。
今回も、すっかり泣いちゃいましたよ…
途中まで泣けるような雰囲気は、全く漂っていなかったのになぁ~。
誰にも望まれず生まれてきたから、誰かに必要とされたい、嫌われたくないと思って生きてきた遠流。
こんな遠流を利用しようとした由之は許せませ~~~ん!!!
今まで愛情を受けてこなかった遠流に、愛情を注ぎ、壊れた心を取り戻させようとする菅江。ちょっと焦れったくなるところもありましたが、一所懸命になってくれたのでよしとするかな?
最後まで、遠流を愛情で包んであげて欲しいです。