アートの仕事 太陽レクチャー・ブック004
会田誠さん・都築響一さん・小谷元彦さんのファンで、小林孝亘さん・グルーヴィジョンズ・八谷和彦さんも気になるので読んでみました。
本の内容はアーティストやギャラリストのインタビュー集ですが、取り上げる分野は幅広くバランスと人選が良い、インタビューは作家の個性を引き出しているし、「作品を買うほどでもないけれど、ちょっと気になる」作家も載っていてお買い得だし、ギャラリストの話を聞く(読む)ことはあまり無いので勉強になりました。
会田誠さんは、行き当たりばったり破れ被れの自分を客観的によく知っていて、私の中での好感度が大幅に上がりました。インタビューではオタク系の話は出てこなかったけれど、オタク系に精通していると思う。
都築響一さんは、タイ・エレファント・オーケストラ、象の絵、チンパンジーのミッキくんの写真、伊豆極楽苑、鳥羽国際秘宝館、ラブホテル、イメクラ…と、今迄知らなかった世界を教えてくれ、衝撃を受けて物の見方が変わりました。
小谷元彦さんは、スタイリッシュな美意識に感銘を受けました。
皇室へのソボクなギモン
「プリンセスマサコ」にも雅子妃の服用している抗うつ薬などが出ているし、
適応障害という病名が頭痛や発熱と同じぐらいの、おおまかでいい加減な病名で実際は鬱病だろうと推測されているが、
一方で、どの本にも雅子妃の主治医のありかたについて触れられていないのは残念だ。
精神科教授の現在の主治医は、公務に随行したり、携帯電話で相談を受けるなど、一般患者には決してしない特別医療行為をしているが、
そのこと事態が「人の上に人をつくる」差別の構造で、福沢諭吉氏の理念と反する行為のハズだ。
そもそも主治医は雅子妃に随行している間は、一般患者の診察すら出来ないのだから。
もちろん主治医はこの一般患者を犠牲にした差別行為により、今後、叙勲されるなど、さまざまな名誉を受ける立場にある。
このように「プリンセスマサコ」の存在は、本人達の悲劇に留まらず、医師による患者差別など、さまざまな形で弱者を犠牲にする元凶となっている現実にもっと言及して欲しかった。
Celeb Mania
マンガはいつも通り辛酸なめ子のスタイルのマンガになっている。
彼女のマンガに他のスタイルはないので偉大なるマンネリと言えるだろう。
アイドル、占い師、社長秘書、外国人、お天気お姉さんなど有名人のサンプリングには偏りがない。
有名人はかなり有名な人を選んであるので名前は伏せてあるが誰かは分かるだろう。
Celeb Maniaという題名を越え、有名人に熱狂した作者の妄想を材料にして
有名人の特徴を歪めおもしろおかしくしているマンガだ。
(クイズ番組に出演した経験談などコラムも入っている。
オマケなのか最後にパリスヒルトンとの対談も載っている。)
表紙のデザインをゴシップ誌のようにしているのは
ぶっ飛んだ作者の妄想であり軽い読み物を期待してほしいという
作者の気持ちの表れと小生は理解した。
皇室へのソボクなギモン (扶桑社文庫)
正直、まったく期待せずに購入しましたが…面白かったです!
■皇室関連の本は、堅苦しい文章がとても多く、読み終えるまでにもの凄く時間がかかるものがほとんどでした。
…が、この本はちがいます!
対談形式なので、すいすい読めました!
■辛酸さんならではのアウトローな質問(多分、こんな質問、辛酸さんしかできないと思います…笑)に竹田さんが軽やかにわかりやすく答えているのも、どこかコミカルで面白かったです。
■宮中、皇室のIT事情、女官、神道、皇居の風水(陰陽道)、宮中祭祀、など話題も豊富。
“皇居のお堀に河童が出る”というようなものから(笑)、皇太子妃バッシングについてなど真面目な質問まで、最後まで厭きずに読めました。
個人的には、『語られなかった皇族たちの真実』発行までの裏事情とスピリチュアル体験話が特に面白かったです。
■「皇室の本で、軽く読める本ないかな〜」なんて方にお勧めします。
あんまり真面目な本ではありません(笑)
女子の国はいつも内戦 (14歳の世渡り術)
最近、一番気になっている作家の新作ということで購入。
タイトルに惹かれました。
テーマも面白そうだったし、
女子の世界を覗いてみようかと・・・。
エッセイ風ですが、啓蒙本のようでした。
中学生という対象を設定したがために、
批評性というかいつもの視点の尖り方が、若干ぼやけたような印象です。
誘い誘われの裏側など、いつもの毒はきちんと含まれていて、面白かったです。
大人が読んで、楽しめます。
女子のおつき合いの作法、原理、面倒臭さは、
誰でもピンと来るテーマなので、
へー、という感覚で読みました。