スペクトルマン (第1巻) (単行本コミックス)
最初は「宇宙猿人ゴリ」、次に「宇宙猿人ゴリ対スペクトルマン」そして「スペクトルマン」と題名を変えていった作品も珍しいだろう。
スペクトルマンは、上司の命令がなければ変身できないと言う「現代企業戦士」的側面を有する。
書いたのは、「黒い秘密兵器」や「ウルトラマン」を手がけた一峰大二である。最近聞かないがどうしているのだろうか?
ミサイルマンマミー (上) (マンガショップシリーズ (4))
昭和40年代に生まれた自分にとって一峰大二といえば
ウルトラセブン、スペクトルマン、ライオン丸・・等々、
「ヒーローのコミカライズ作家」としての印象がとても強い方であり、
実際小生が小学生のころから現在に至るまで、購入してきた氏の作品は
それらヒーロー漫画ばかりです。
この『ミサイルマンマミー』は私が初めて遭遇する一峰先生の
純然たるオリジナル作品であります。散々迷った挙句、一峰先生の
描くヒーロー漫画への憧れと期待をこめて購入しました。
結果、大正解でした!
マミーを操り世界を守る英太郎少年の勇気と叡智、そして何よりも
人類の幸福のために使われてこその科学だという明解なメッセージが
ひしひしと伝わって来ました。
個人的には本巻収録の第2話=ムシキングの先取り(?)的なお話がお勧めです。
黒い秘密兵器 1 完全復刻版 (サンデー・コミックス)
インターネットであれこれさがしていたら、昔懐かしいマンガが出てきたので買ったのが『黒い秘密兵器』。子供時代にも結局まともに読んだことがなかったのだが、通して読んでみて、『巨人の星』にあまりに似ているので驚いた。『巨人の星』の方が後だったわけで、その強烈だったインパクトを考えれば、この作品もいわば時代を先取りして、『巨人の星』で一つの頂点に達することになる日本のスポーツ群像を切り拓いた作品だったわけだ。
どこか似ているかといえば、たとえば才能ある選手が尋常ならざる育ち方をしている点、巨人軍に恨みを持って復讐しようとする男の存在、直球だけでも無茶苦茶速いのに、魔球(ここでは秘球、巨人の星では「大リーグボール」)にやたらこだわる点、そして、結果的にそれで滅びる点。ここには、ただ似ているというだけではない、かなり根本的な日本人気質のようなものが反映されているような気がする。『巨人の星』に比べればだいぶ明るいドラマなのに、終わりはほとんど唐突な滅びだ。どうしてこう日本人は滅びのテーマが好きなのか。