MAGNUM CONTACT SHEETS(マグナム・コンタクトシート) 写真家の眼―フィルムに残された生の痕跡
「作品」として発表された写真では、大迫力サイズでそのものの魅力に酔いしれ、
めったに公開されないコンタクトシートでは、詳らかに写真たちを追いかけることで瞬間を追体験できる。
普通は発表された「作品」を前に、私たちは受動的にそれを鑑賞しますー美術館やギャラリー、また映画館や劇場でそうであるように。
けれども、この本の中では能動的に“つくるプロセス”に身をおくことができる、本という「作品」のなかで二重の経験を可能にします。
マグナムというものづくりの一流集団の哲学サンプルが、作品としても洗練された書籍にこれだけ詰まっているー
写真というジャンルに限られることなく、他のものづくり、もっと言えば毎日の生活をつくっていくなかで
写真家たちの美意識はなんらかのかたちで影響を与え、ヒントをくれる、そう思わせてくれるほどの圧倒的な力をもった一冊です。
MAGNUM PHOTOS 世界を変える写真家たち [DVD]
写真が好きだ。
特にブレッソンの作品にはいつも特別な感情が湧いて来る。
だから、ブレッソンは私なりに追ってきたつもりだった。
報道写真という物には、それとはまた違う感情を刺激される。
知らない世界や、自分では決して見る事の出来ない瞬間を見せてくれる。
私には両輪のような存在だ。
しかし、このマグナムフォトのDVDを見て、私の中で両輪だと思って
来た二つの世界が見事にひとつの大きな世界になった。
感動した。
写真家のそれぞれの活動も、言葉も深く、素晴らしい。
だんだんに、知らなかったマグナム集団の大きさ、厳しさ、難しさ、凄さを
知ることになった。
最後に出てくる創立者の一人のブレッソンがあまりにも素敵だ。
また、もう一段階写真が好きになった。
嬉しい思いでいっぱいだ。
このDVDは大切にしたい宝物のひとつになった。
Smile&Smile―100のほほえみ
100のほほえみ。ゲバラ、ピカソ、モンローなどの著名な写真はいざしらず、戦場や街場の印象にのこるほほえみがよい。例えば、ハイファの若い女性兵士のほほえみを見たとき、彼女のおかれた文脈に、いかに想像力を巡らすことができるかが問われる。社会派の写真の面白さは、それが撮られた文脈を解釈する能力が要請されること。CNNが湾岸戦争をリアルタイムに報道し、戦場カメラマンの集団であるマグナムの立ち居地は大きく変化せざるをえなくとも、写真というメディアのもつ特性は生き残る。
ロバート・キャパ―ちょっとピンぼけ 文豪にもなったキャパ
CAPAがファインダーを除きシャッターボタンを押す。
写真がこんなに面白いとは。
写真に匂いなどするわけないのですが、人の匂い、硝煙の匂い、山の土の匂い、海の匂いが漂ってます。
全てのカットが現実を離れて映画のシーンのような構図です。不謹慎ですが悲壮な中にも爽快な感じがします。
文章も凝っており、何度読み返しても飽きることがありません。
どの写真も端から端まで魅入らされました。
MAGNUM MAGNUM マグナム・マグナム (日本語版)
高いなぁ〜、と購入をためらっている写真を愛するあなた。
発売時の何倍もの値段になることを考えると、これは買いだと思う。
さて、この本、寝る前の慰みになんぞハナっからならない。鑑賞するのであればそれなりに体調を整えてみることが必要だ。
まず、この本をエイ、ヤっ!っと持ち上げるだけでも一苦労。そしてページを繰ると、今度は心と脳みそをぐちゃぐちゃに刺激される。
しかし、フォトジャーナリズムの、現在の世界最高集団である彼らの写真をこれだけのサイズで見られるのは僥倖としか言いようがない。
この写真集を見ると「レンズの歪曲周差が」「デジタルかアナログか?」なんて議論が陳腐に思える。要は「どこか、事件のある場所に行ってシャッターを押すこと」それ以外、写真家に必要なことなんかない、と思えることが、一番のメリットかもしれない。