ふぞろいの林檎たち DVD-BOX
とがっている大学生と看護学生、何とも言えない組み合わせですが、何となくほのぼのとしていて好きなドラマです。このドラマが流行ったのももう25年以上前。サザンの曲が心に沁みます。改めて見てみるととてもいい時代だったのかなと思います。手塚理美さん、石原真理子さん、とてもかわいいです。
ふぞろいな秘密
まず、暴露本だの男性が何人だのというマスコミの酷評による先入観で読んでる人(または、読まずに決め付けてる人)が多いと思う。素直に書いてある通りに読めば、一途で純粋な書き手の人柄が見えてくる。彼女はこの本で何の得にもなってないし、計算して生きてる人は出さない本だと思う。純粋に過去の思い出に深い思い入れがあり、気持ちを整理して他の女性を励ます意味で書いたと思う。
他の方もレビューに書いていたが、「私モテナイからぁ。」と無害な女のフリしたり、いい人ぶったりせずに、潔くイイ女路線を貫いてきた「そのまんま」の生き様を書いてるので同性から叩かれる。都合のいい女でないので一部の男から叩かれる。それだけなのではないか?私は、なんの計算もせずに不器用なまでに自分を貫く彼女の生き方を支持したい。
私は同世代なので、真理子さんのことは今でもキレイだと思うし、世間知らずのお嬢様だからこそ玉置さんとの危険な恋に「小学生のように無防備に」ハマってしまったと思う。DVで大怪我させられながらも玉置さんをかばおうとする健気さはいじらしくも悲しい。聖心出て幸せな結婚もできたのに、玉置さんと出会ったため母親や妻としてでなく、女優として女として生きることになったのだろう。
玉置さんも、私はずーっとファンだったのでかばいたくなる。この人の魅力は、甘くセクシーな歌声と、長身で鋼のようなスリムな体、危険な目つきだと思う。真理子さんと交際してた20代半ばから後半の玉置さんは、オスのフェロモンがあふれかえり魅力的だった。でも、こういう男ほどDVに走りやすいものだ。私の父がそうだったので。(涙)性と暴力をつかさどる脳の部位は近いところにあるそうだ。玉置さんは、若く多忙で睡眠も満足に取れない上に仕事に忙殺されていたので、自分で自分が抑えられず破滅に向かったと思う。そして、誰よりも愛してる真理子さんを傷つけたのと同じくらい、自分も傷ついていたと思うのだ。真理子さんは、彼が作品を生み出すミューズ(女神)だったと思う。事実、この頃の作品は傑作が多く愛の不安定さと苦悩で、聞いていると切なさで息苦しくなる。悩むほどに美しく魅力的だった天才玉置浩二の姿がある。今の温厚そうな玉置さんもいいけど、この頃の尖ったシャープな玉置さんは、今見ても、ため息が出るほど、素敵。→http://www.youtube.com/watch?v=-oqAtBtAFZQ&feature=related
こっちも見てね。http://www.youtube.com/v/lDTpV6odUWo&hl=ja
ミアスのCMで、上にいる美女に向かって階段を駆け上がる玉置さんが出てきますが、10年にも及ぶ長い下積み生活から一気に駆け上がり、トレンディー女優をゲットした玉置さんの姿そのものです。地上に出たセミのような状態で、短い時間に人生を謳歌し鳴き尽していたのでは?
他のパートナーとなら幸福な家庭もあったろうが、この二人の組み合わせは、傷つけあう男と女でしかありえなかったのだと思う。憶測でしかないが、玉置さんの離婚の原因の2回は真理子さんが影を落としてると思う。致命傷にもなるほどの運命の女=ファムファタルになりうる女優さんは日本に少ない。大成して欲しい。そして、茶飲み友達でもいいから玉置さんとも仲良くして欲しい。
ふぞろいの林檎たち 4 [DVD]
大学生の頃が一番楽しかったなぁ、このドラマを見ていて懐かしく思い返しました。当てもなく入学し、向学心があるわけではなく、大学偏差値のコンプレックスを抱え、異性が気になり、何となく焦り、何となく時間を過ごす大学生活は、社会に出るまでのモラトリアム期間と言われていたかと思います。その中にいる間は、その可能性にまったく気がつかず、何もできない自分に苛立っているのですが、振り返ったとき微笑んでしまうような思い出がたくさんあります。あの頃何を見ていたのかな、と考えてしまいました。
想い出づくり DVD-BOX 全14話収録
とても懐かしいです。当時のファッションや経済状態。女性の立場や父親の役割が、極めて明確に描写されています。
今や死語となった「お見合い」の連発は、かえって新鮮に思えました。
主役の女優も特徴バラバラで、良コントラストを生んでいます。
それにしても、若い頃の森昌子さん、髪の毛が長いとずば抜けて美しいですね。
あどけなさと硬骨の日本女性を合わせたようで、僕は3人の中で一番好きです。
しかし、忘れてはならないのが、テレビ初出演を果たした女優の存在です。
柴田恭平の元恋人役の「田中美佐子」さんです。
もっともこの頃は「田中美佐」の芸名を使っていたので、新しい世代の方には分かり難いと思います。
このドラマの中のシーンで最も気に入っているのが、児玉清さん(若い!)が柴田恭平の部屋に入り、ナイフで何度も刺そうとした場面。
あの貫禄ある児玉清さんが、素早い動きで娘のために犯罪を犯そうとするなんて・・・
昔を知らない世代が見たら、喫驚すること間違い無しです。
このドラマの最大の魅力は、昭和50年代を14話の中に閉じ込めてしまったことではないでしょうか。
不易流行を強烈に感じさせる、それもドラマという長い時間の中で。
今の流行と当時の流行で相似点がみられるのも、楽しいことです。
ふぞろいの林檎たち〈4〉
『ふぞろいの林檎たち』最終シリーズである。今後〈5〉が作られることはもうあるまい。いよいよ終わりかあ、と、そんな感慨をもって本書を読んだ。ドラマの方は見ていない。
〈4〉の特色は大きく2つあるように思う。1つは、新しく2人の若者(克彦と美保)が出てくること。良雄、健一、陽子、実らおなじみの面々をつなぐ存在として、彼らは大事な役割を果たす。ビルドゥングスロマン的な視点を取り入れることで、物語に新しい風が吹いている。何より作者の山田太一自身が少しマンネリを感じていて、その弊を回避したかったのではないか。
もう1つは、良雄の母・愛子が隠れた主役になっていること。さらに実の母・知子も、決して出番が多いわけではないけれど、重要なポジションを担わされているように感じた。後半、2人のやりとりでグッとくるシーンがいくつもあるし、もしかしたらこれが最も肝ではないかとさえ読めた。もちろん大きなハイライトは別に用意されていて、それはそれで読み応えがあるのだが、僕は静かな老女たちの会話にこそ心を動かされた。
ドラマを見ていないくせに、「活字で」本シリーズを制覇した僕は、珍しいファンかもしれない。ドラマを見てみたい気もあるが、是が非でも見たいというような情熱はない。僕にとって『ふぞろいの林檎たち』は、すでに「活字で」完結しているからだ。