呪禁道士 憑霊狩り―サイコダイバー・シリーズ (ノン・ポシェット)
てめえら!以外にはまともなサイコダイビングシーンが登場しない。だから、物足りないし、最初の二つの話は良いけど毒島とひるこより九十九乱蔵と玄角でも良さそうです。まあ、美空の巻もそんな感じです。
でも、てめえら!は面白い。
低俗霊狩り (下) (小学館文庫)
上巻の段階では、80年代テイストが色濃く出たオカルトを題材とし、どこかで見た絵柄、ストーリー、ときおりコメディータッチな部分もある、ありがちなコミック的世界の作品にすぎなかったが、下巻収録作はストーリー、絵柄とも格段に進歩を遂げた。全体にシリアスさが前面に出た本作独自の世界を持つに至っている。
もともと、自殺、いじめ、受験といった中高生が関わるテーマを扱ってきたが、描き方がより先鋭化し、現代社会に散在する剥き出しの悪意といった暗い面が強調されるリアリスティックな描写になる。残酷なまでのいじめ、傍観者たち、自殺に至る過程、暴力・・・。怨霊の駆除は出来ても、怨念を生み出す現代社会が正されるわけではないという事実・・・。コミック的調和の世界からリアルな現代社会を描く作品に格段の進歩を遂げた印象。
低俗霊DAYDREAM 10 (角川コミックス・エース 70-10)
明らかに打ち切りっぽい終わり方でした、ユオ編になってからの暗さが原因だったのでしょうか…
この作品は、読んでいると色々と感慨深いものがあって好きだったのに、この終わり方はあっさりし過ぎてます、謎を残しすぎです…
好きな作品だけにしっかり完結させて欲しかったです。
神霊狩/GHOST HOUND 8 [DVD]
いよいよラストです。熱く激しいドラムから始まるオープニングから一気に引き込まれて最後までダレることなく見てしまいます。本巻最終話のラストシーンには思わずジーンときました。エンディングテーマ「Call My Name〜風鳴りの丘〜」の美しい旋律と詩の内容が、登場人物の魂達の帰結と見事にシンクロし、もうひとつの重要な要素・意味を有して昇華しています。IGの丁寧で素晴らしい絵作りと色彩に加え、セリフは標準語ではなく福岡県柳川市付近をモデルにしたと思われる方言で展開されているのも味わいがあります。前巻と本巻との流れからすると結論を多少急いでいて、あと一話挟んでも良かったかな?という感じはありますが、最終巻まで購入して良かったと思える作品です。
J.S.バッハ : アリア集
神々しく、美しく、若々しく新鮮な歌声。透明感に溢れた、美しい歌声に心が洗われるよう(陳腐な言い回しですいません・・・)。でもホントにうっとりしてしまいます。1996年録音のアルヒーフデビュー盤です。73年生まれってことは、コジェナー23才のとき!!近年の貫禄すら感じさせる彼女とは別の輝きがこのアルバムにはある。ジャケットを開いたところに載っているモノクロの写真も綺麗ですね。なんか汚れを知らない乙女といった感じで。グラモフォンから出ている2枚組みベスト(ENCHANTMENT)に(10)のビデオクリップが収録されていますが、これがまた凄く魅力的で彼女に恋してしまう。ミスヴェリチェク・グルック・モーツァルトのアリア集、ヘンデルのイタリアカンタータ、故国チェコの歌曲集など大好きなアルバムは多いのですが、このバッハのアリア集、気持ちが荒んだときや、疲れきったときに無性に聴きたくなる(なんかネガティブな動機でスイマセン・・・)。彼女の歌声を聴くと何か癒されたような気持ちになるのです。