Valotte
1984年にリリースされたジュリアンレノンのデビュー・アルバム。
僕は高校1年生だった。
FMラジオから流れてきた「Valotte」を耳にして驚いた。
声があの人に似ている。
あの人とはジュリアン・レノンの父親のジョン・レノン。
でもメロディがとてもよくて当時LPレコードを確か予約した。
アルバムのプロデューサーは大物フィルラモーンが担当していたのも要因だろうが、
すごくポップで美しいメロディの曲がたくさん収録されていて、
父親の影響なしでも素晴らしいアルバムだと思った。
ジョンが生きていたら、親子で作詞作曲していたんじゃないかと非常に残念に思った。
実際、シングルも「Valotte」「Too Late For Goodbyes」
「Say You're Wrong」「Jesse」がヒット。
ファーストシングルの「Valotte」はスウィートなバラードで大好きだし、
プロモーションビデオが印象に残っている「Say You're Wrong」も好きだし、
「Too Late For Goodbyes」を観てラガーシャツを買った(笑)
収録曲はシングルになったもの以外でも良い曲が多く、
これは名作ですよ!
当時、このアルバムとは関係ないが、
The Dave Clark Fiveの「Because」もヒットした。
これはCD化されていないんじゃないのかな。
欲しいんだけど。
フォトグラフ・スマイル
デビューアルバムは衝撃的で今でも名盤だと思いますが、
それ以降、ジュリアンのアルバムは聴く気になれず、
このアルバムの購入はホント久しぶりでした。
最初聴いてから2度3度まではどうしてもジョンレノンとの比較をしてしまい
どうしても評論の立場で音楽を聴いていた自分が居ましたが、
そのうち、いくつかのメロディーが自然と耳に残り始め
「また聴きたい」と感じるアルバムでした。
声があまりに父ジョンレノンに似ているが故にどうしても
父と比較されてしまうと言う辛い境遇を潜ってきた人だと思いますが
ここに来て、ある意味吹っ切れたような印象すら感じられます。
「I Don't Wanna Know」なんてどう聞いても初期のBeatlesサウンドを意識しているし
他の曲にもジョンやビートルズを思い起こさせるフレーズが散りばめられていたりしますが
もうジュリアンの中ではそう言う事は逆に逆手に取って、
遊んでいるような余裕が感じられたりもする好感の持てるアルバムです。
デビュー時には声がジョンに似ているが故にメディアから揶揄もされ
似ているが故に父を超えられない、認められないジュリアンの苛立ち苦しみも
このアルバムを聴いて「今までの苦境を全て織り込み始めている」と
ある意味ホッとした気にもなれました。
良い曲も多くこのアルバムを買って正解でした。
イマジン/ジョン・レノン 特別版 [DVD]
今年はジョン・レノン関連の映画が3本も公開されます。
未だにその存在感や影響力を感じてしまうアーティストです。
このイマジンはジョン自身がナレーションを務めるドキュメンタリー映画になってます。
ジョン・レノンファンはもちろんの事、名前しか知らない人でも解り易くできた映画なので是非観て頂きたい。
そして何かを感じ取って欲しい。
ジョン・レノンに恋して
この書を書くまで、あまり多くを語ってこなかったシンシア。その沈黙に感謝。そして、あらためて本にしてくれたことに感謝。赤裸々に語られる青春時代の二人の関係、周りの人々との関係。この時代の当事者として体験したことが生き生きと描かれています。もちろんシンシアの目を通して語られる出来事なので、一方的にならざるを得ませんが、これまで書かれてきたジョンやビートルズに関係する図書の中でも、逆の立場から書かれてきたものが多いですから、意見の相違は確かにあります。それは人と人の出来事ですから、そして自分の感じたことが強調されますから、仕方がないことです。少なくとも感じた人たちにとっては、それが真実なのですから。やはり平等にいろいろな著者の本を読み比べることをお勧めします。本書はその中でも、必読の書と思います。
追記:
ただいま、パティボイドの著書「パティ・ボイド自伝 ワンダフル・トゥディ」を読んでいます。シンシアについての記述がありますが、やはり、シンシアはまじめな人という印象です。自分の殻に閉じこもっているところがあるのでしょうね。待っているだけではジョンは捕まえきれなかったということでしょうか。とはいえ、当時の女性としては、それ以上のことをするのは難しかったでしょう。ヨーコのようにどんなにたたかれても信念を通す強さがなければ、ジョンを自分のものにはできなかったのでしょうね。
Everything Changes
Julian 13年ぶりのニューアルバム「Everything Changes」
流行している言葉を使わせてもらいますが、この人はやっぱり「持っています」ね。
どの曲もメロディが素晴らしい。
親譲りの・・と言うのは簡単ですが、独特の浮遊感のあるキレイさと言えばいいんでしょうか。
例えばビートルズの「Lucy In The Sky With Diamonds」とか、ジョンの「#9 Dreams」のような世界です。
この2曲はジョンの曲の中でも私が大好きな曲なのですが、そうそうもっといえばこの傾向が究極になると「Across The Universe」ですね。
ごく小さな世界なのかもしれませんが、その音世界を自由にふわふわ、キレイな光を纏って永遠に舞い続けている・・そんなイメージをレノンさん御二人の曲に、私は感じるのですが、このアルバムも正にそう。
聴いていると引き込まれてどんどん自分もフワフワ浮いた感覚に・・・
ただ、ジョンにはロック魂がありましたが、ジュリアンには無いのですね。
そのせいなのか、只々暗い・・・
色々と背負うものが大きい人生を送っているのでしょう。
ジョンのように「マザー!」、あ、ジュリアンの場合「ファーザー!」と叫べばよいのでしょうけれども
聴いてて少し痛々しくなる。
もう少しアレンジとか演奏に「血」が入ったらとか
もうちょっと気楽に歌えばとか
もうちょっとゴハン食べてから歌えばとか(笑)
色々心配にもなってしまいました。
48歳になったジュリアンのこれからがどうか幸せなものでありますように。
ジョージ・ハリスンの書いた「美しき人生」のような曲も聴きたいです。
ちなみに「Lucy In The sky With Diamonds」このかっこいいフレーズをジョンに教えたのは当時4歳だったジュリアンだそうです。