ヤヌスの鏡 3 (集英社文庫―コミック版)
実母の死以来、祖母に厳しく育てられたヒロミは
ある日子供の頃の鏡の中のともだち自由奔放なユミの事を思い出す。
やがて身に覚えのないケガや、知らない人間達がかかわってくるようになり・・・。
ヒロミと祖母の関係が妙にゆがんでいるだけじゃなくて
ヒロミ自身がイライラの元なので、どうしてもユミにスッキリ感を求めてしまいます。
社会性を無視したやりたい放題は、世間のしがらみや人間関係で
がんじがらめの現代人にはちょっぴりうらやましいというか
「あたしの邪魔をするものは許さない」とか「あたしは服従するのがいやな人間なのよ」とか
言えるもんなら言ってみたい。
ラストは素晴らしいです。それでどうなるの???と思わせといて、
でもどちらが目覚めたのかを明かしてしまうとそれはダメなのよね。
大映テレビ ドラマシリーズ 乳姉妹 前編 [DVD]
渡辺桂子さんと森恵さんの姉妹愛。
伊藤かずえさんのぶっ飛んだ千鶴子お嬢様演技がみれます。
当時渡辺桂子さんのファンでしたので真剣に見ていましたので、その作品がDVDで手軽に見られるのはとても楽しみです。
大映テレビ主題歌コレクション~フジテレビ編
TBS編、フジテレビ編を両方聴いてみると・・・・
TBSは麻倉未稀さん、フジテレビは椎名恵さんが歌っているのが多いですね。
両方の局に共通していえるのは、ドラマを盛り上げる曲をとても上手に選曲しているという事。
何十年たっても曲をまだ覚えているということは、単に主題歌というだけでなく、曲そのものもいい曲であるという事でしょう。
TBS編もそうだが、曲を聴くとなぜかテンションがあがる気がする・・
ヤヌスの鏡 1 (集英社文庫―コミック版)
これは美しく華やかな作画による、なかなか衝撃的に仕上がったピカレスク・コミックです。祖母に抑圧された大人しい優等生のヒロミ、その編み込んだ髪をほどいてゴージャスになびかせ活動する、奔放で怖いものなしのユミ。ユミの行動は次第にエスカレートし、周囲を巻き込んで様々な事件を巻き起こしていきます。
このドラマが単なる多重人格ものとして終わっていないのは、ユミの投げかける言葉の持つ魔力のようなもののためでしょう。夢についての言葉はもとより、人が誰かを知っているとはどういうことなのか、知っていると思っている誰かはほんとうはまったく違った人間なのではないか、そうした疑惑を大きく投げかけるものでもあるからです。
三巻に渡る『ヤヌスの鏡』の単行本には、長編である「ヤヌスの鏡」の他に、「ヤヌスの鏡──秘密(シークレット)──」と「ヤヌスの鏡──原説(オリジナル)──」という短編も収録されています。
大映テレビ ドラマシリーズ ヤヌスの鏡 前編 [DVD]
ちょうど前年の1984年『不良少女とよばれて』が大ヒットしたことに味をしめて以来『乳姉妹』『ポニーテール』と不良モノをこれでもかと連発した大映が引き続き不良路線として白羽の矢を立てたのは、漫画原作(こともあろうか女子中高生向け週刊誌セブンティーン連載のやつ!)、しかも主演はアイドル歌手デビューを間近に控えた右も左も分からないミドルティーンのかわいらしいオボコ、杉浦幸。
役柄にどうもそぐわない感ありの杉浦さんを軸に放送は無理矢理スタートしたものの、初回から視聴者の不安は的中、杉浦さんの演技もドラマ自体の内容も正直申し上げてなんだかユルいんです。これが何話かまでしばらく続きます。放送当時、早々に失敗作と判断して観るのをスッパリ止めてしまった人も少なくなかったに違いありません。
だがしかしその判断は、結果として時期尚早であったと言えましょう。
なぜなら、当初あんなにへったくそだった杉浦さんの演技が回を追う毎に研ぎ澄まされて行き、それと呼応するかのようにストーリーの輪郭もハッキリし始めて、「素人アイドル」「一介の少女漫画」という安易な先入観によるナメ切った先行き予想に反し、ドラマそのものがあらぬ方向へ動き出すからです。これぞ80年代大映ドラマの神秘とでも申しましょうか。とにかく凄いんです。
やはり特筆すべきは杉浦さん演ずる大沼ユミ。
最初の佳境は包帯を取る所。続くは抱擁場面。ゾクッとするような冷たく妖しい目つき、これらのシーンで杉浦さんはいつまでもユル加減抜け切らないぬるま湯出演の壁を木っ端微塵に打ち砕き、本物の大沼ユミとして開花します。
そして佳境は問題の階段ロケーション、はたまた病院にまで広がります。
このドラマは異様に視聴者のボルテージが上がる佳境がいくつもあるんですっ。
ということで、この前編DVDではここまでが観られます。あとは後編DVDに続きます。
話はこんなもんじゃ済まない突拍子もないベクトルへ突き進みます。
余談ですがこのDVDのジャケットのレイアウト、
ヤヌスの石像と小沢裕美を左右半々にしたのを前編、
同石像と大沼ユミを左右半々にしたのを後編にしたら
ドラマの主旨とマッチしてもっと雰囲気が出たのではないでしょうか?
増刷の際はぜひそれでお願いします〜
大沢逸美親分や宮川一郎太さん、中村晃子さんバージョンも枚数限定とかで良いかもしれませんね。