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青い空を、白い雲がかけてった 完全版 上 (ビームコミックス文庫)
前に同社で復刻された時に、完全収録されていれば…と思いました。
ほとんどスクリーントーンを使わず、アミ線や点描で表現する作家なので
文庫サイズでは絵がもったいない…と思ったので-☆1。
ただ、爆発的に売れるとは思えない『あすなひろし』のマンガを復刻した
エンターブレインの英断に感謝です。ありがとう。
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雲の上の青い空
宅配便のドライバー、元私立探偵の寺坂脩二。
その脩二が出会う小さな謎。
登校班から一人遅れる少女。
忽然と姿を隠した銀幕のスター。
ひきこもりの青年。
結婚を考える元上司。
うさぎを盗んだ青年。
いろんな人と出会う中で出会う小さな謎。
その謎を脩二が解決して行くのだけど、
結末がちょっとあいまいで、
その後どうなったのか、軽く触れられるだけで、
しっかりと描かれていないところに不満も残る。
でも、なんだかそれでもいいのかも、と思わせてしまう作品でした。
軽く読める作品でした。
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雲の上の青い空 (PHP文芸文庫)
2007年に出た単行本の文庫化。
5本を収める短編集。
もと探偵でいまは宅配便ドライバーをしている男が主人公となって、「日常の謎」を解き明かしていく。
駆け落ちした往年の映画女優の行方を探ったり、小学校の登校班でいつも遅れてくる女の子を助けたり。
物語としてはおもしろいと思う。ただ、ミステリとしてはいまいち。肝心の謎ときに魅力がない。
宅配便業の大変すぎ、つらすぎる日々が描かれており、これからは我が家に配達してくれる人たちにも優しくしようと思った。