BRAIN GATHERING★-脳みそホエホエオーガスト作品集-
脳みそホエホエ氏による はにラジ〜FAの初期までの画集です
いわゆるムックであり、CD-ROMではないので購入される方は注意してください
上記のイラストと解説が主ですがぷりぽん企画のイラストの収録や夜明けなの漫画特別編、
当時のイラストを今描いたらどうなるかなども含まれているので
オーガストファンなら持っていても損はないと思います
CD-ROMとの表示間違いおよびラフがほぼ皆無なので星4つで
コケの自然誌
これはCUNY(City University of New York)に勤務する女性研究者・ロビン・ウォール・キマラーのエッセイ集である。彼女の研究対象はコケである。
初めて登場した植物の仲間は海中に生息する藻類で、今から約27億年前に登場したと考えられている。その後、オゾン層が形成されて地上へ降り注ぐ有害な紫外線が減少したことから植物が上陸を始めた。最初に上陸したのは今から約3億5,000万年前のころで、体全体で水分を吸収するコケ植物の仲間だと考えられている。そのため、植物の生息域も水辺に限られていた・・・などというコケ等の話が、このエッセイで“ただ”綴られているだけではない。
もちろん、読めばコケの知識も得られるが、それは本書の魅力の部分に過ぎない。(彼女、娘、祖父らの)人生とコケ植物の生態とを哲学的(大げさではなく)にまで止揚・融合させてエッセイは語られている。その筆致は秀逸である。彼女自身、ポタワトミ族出身で、幼い頃から「すべての植物を、意志を持った生き物と見なす」というネイティブアメリカンの智慧が彼女には備わっている。このことは、科学者としての彼女にとっては何の矛盾もない。内容紹介以外の魅力ある記述は本書でどうぞ。単なるコケだけの話ではないことを強調しておきたい・・・たとえば「危篤状態にある祖父を大学生の娘とともに見舞いに行く。いまコケはいかに乾燥に耐えているかを考えながら・・・しかし、乾燥しきっても雨が降れば水との親和性を保って、瞬く間に蘇るコケ。その見事な仕組みの説明に、娘の成長と祖父の死という日常の出来事を絡ませる。」というふうに。
読み終わって、見事にコケの生態を知り、見事なエッセイに関心いたしました。
トーメント公式ハンドブック―Magic the Gathering (ホビージャパンMOOK (80))
マジック史上初めて個々の色のカードの枚数が違うエキスパンション
トーメントの解説書
少なくともオデッセイとトーメントで組むだけなら
黒は異常に強力です
この本はカードが公式にでてすぐ出されたので
個別のカードの検証程度はしていますが
コンボ等は考えていないので
トーナメント環境にでようとすると
この本だけでは足りませんね
The Gathering
ブッカー賞はやはり英文学の最高峰の一つであって、我々ネイティブでも専門家でもない人間には難しい部分があるな、ってのを痛感させられた作品でした。中には分かり易いのもありますけど、この作品は正直言って、私には大変でした。
アイルランド人であるAnne Enrihgtが、アイルランド人の目でアイルランド人のことを書いた小説です。9人兄弟の真ん中くらいで生まれた普通の中年のおばちゃんが、亡くなってしまった一つ年上のお兄ちゃんの亡骸を引き取りに行き、そして家族が集まって彼のお葬式をするというお話。お兄ちゃんは飲んだくれでラリパッパで、死んだって仕方のない野郎だったけど、でも彼の死にはもっと別の深い深い理由というかきっかけがあって、それを知っているのは一つ違いの妹で、小さな頃お兄ちゃんと一緒にお祖母ちゃんのところに預けられていた私だけなんだよ、という具合に追憶が続いて行きます。とても重苦しくて暗い話。兄弟もまともじゃないし(主人公は比較的まとも)、親も、祖父母も、叔父さんまでもが変梃りんでどこかにひっかかりがあって。それがどうしてこう見事に、話全体としては最後に、「前向きな生」というものを力強く謳い上げて行くのか。「ブッカー賞作品だから」無理してひいひい言いながら読み進めていただけなんですが、結局は最後に熱く胸を打たれて「やっぱブッカー賞なんだ」としみじみ思わされてしまいました。
素人の英文学フリークとして、たくさんの作品を読んで来たつもりの私ですが、アイルランド人の「英国人はこうだから」と言う呟きを聞いたのは初めてで、余りピンと来ませんでした(英米の違いなんてのはよくあるけどね)。凄い作品ですけど、読むなら頑張って下さい。素人の触れるレベルにはないと思います。