ハットリス
ファミコンで発売されてる「ハットリス」と同内容。画面はもちろんファミコン版の方が見やすいが、GB版も画面は割とはっきりしてるので見づらいという訳ではない。音楽もGBにしては綺麗だったから驚いた。ということで、パズル好きにはオススメ。
ハットリス
同じ帽子を5つ重ねて消していく、この基本ルールだけを鵜呑みにして遊んでも
このゲーム独特の「具合の悪い展開」を効果的に切り抜けることはできず、更に
ミスした部分を修復していくリカバリーもほとんど不可能です。運に頼るだけの
ダメなゲームに見えたのですが、それは間違いでした。
勇気を持って言います。このゲームは効率良く消すゲームでありません。
理想の形に「積む」ゲームなのです。
右か左に傾斜をつけ、最後の端だけは高くする。この形を作り、それをきわどい
バランスでキープするために消す。時にはあえて積む。積むからこそリカバリーが
できる。この一見矛盾したゲーム性こそがハットリス最大の魅力です。
ところで、ハットリスは機種やバージョンによってルールが違うのも特徴です。
帽子の構成や救済措置のルールまで、様々なものがありますが、ファミコン版は
その中でも最もシンプルです。ピンチを切り抜ける手段が少ないと見るか、より
美しいと見るかは人それぞれでしょう。僕は後者です。
帽子屋の逆さ煙突から2つ1組で出てくる帽子・・・あまりにシュールすぎる絵面は
原作者パジトノフ氏のテンパった心理の顕れでしょうか。偉大な傑作(テトリス)を
「生み出してしまった」後の苦悩が見えかくれする気がします。