おろち -楳図かずおの世界- (ShoPro Books)
映画おろちのファンにとってはうれしい商品だと思います。映画セクション、および、原作セクションとも映画にはまったファンとして必要な情報を簡潔に提供してくれるものになっています。ポスター撮影を担当した蜷川実花さんが撮った(たぶん)と思われる写真も何枚か使われていてすごいきれいだなと思いました。インタビュー記事での3女優の半ページフルの写真はみんないいのですが青のイメージの中越さんがすごく美しいなと思いました。残念なのはタイトルにも書いたのですが蜷川実花さんのインタビュー記事がないこと。あといちばん重要なのですが映画のエンディングロールでながれる主題歌である 愛をする人 を歌ったしばじゅん(柴田淳)のインタビュー記事が欲しかったです。監督のブログによると5つもデモを作ってもちこむという力のいれようだったらしいし 愛をする人 はこの映画の印象を変えるような重要な役割を持っているすばらしい主題歌だと思うからです。
ストロベリーショートケイクス [DVD]
男性として、かつ原作を読んでしない者として記入します。もし誤解があったらすみません。
この映画は美術とキャメラがすばらしい。ありそうでない日本風の障子や丸窓のあるマンション、手すりのさび付いたアパート、風俗店(の裏方が変にスタイリッシュ)とか、母親を見舞いに行く千尋のベスパが、画面に入っていくところとか、自転車で上る坂と通過する電車の処理とか、突然手持ちカメラになるところとか、思わず「うまい!」と言ってしまう位です。しかし他の人もう触れていますが、録音がいまいちです、大事な独白やsexシーンの微妙な声の変化(この映画でのsexシーンはすべて意味があります)とかが台無しです。
この映画では明滅する希望が最後にありますが、実はわざと(周到に明示を)避けているものがあると感じました。それは、外部環境に左右される自己の弱さであり(摂食障害なら吐くこといしかができないのか?絵描きならプロに徹せよとか、反対になあなあな勤め人と風俗店の女性達とか)、自分を成長させる必要性(求めるものがすべて外部にあるとの映画のストーリーの中での設定とかです)を十分認識するかとかです。
これらすべてを含んだ「仮想の」リアリティは十分説得力があります。
独創性が独りよがりでない貴重な作品です。
極める! 2010年10・11月 高木美保の香り学/中越典子の京美人学 (知楽遊学シリーズ)
香道に興味があったので、購入しました。古くから日本にも、様々な香りの文化があったのですね。読書後に自分に合ったお香を毎日焚いています。