遺跡の声 (創元SF文庫)
「バビロニア・ウェーブ」で星雲賞を得た堀晃の、遺跡調査員シリーズ短編集。
第一回日本SF大賞受賞作品「太陽風交点」を収録。
1970-80年代に書かれたものがメインであるが、あまり科学的な古くささは感じさせない。SFにしては目新しい「異星の遺跡調査」という観点でかかれているせいかもしれない。
サブキャラクタとして重要な役割を果たす結晶生命体との会話のやりとりが楽しい。別に面白い話がやりとりされるわけではないのだが、機械でもなく地球人でもない「彼」の会話の反応の具合が楽しいのだ。もし作者がここを計算してキャラクタ設定したのだとすると、かなり深い先読みに感心すべきところか。
「バビロニア・ウェーブ」とはちょっと違った作風で、楽しめました。和製SFも結構良いですね。
バビロニア・ウェーブ
地球から三光日の距離に、直径1200kmのコヒーレントな定在波の束が存在する。
この設定だけでもうくらくら来ます。なにしろ三光日ってのがいい。「ストイックな」SFだというレビューの通りです。我々の技術がある日到達できるかも知れない距離。そこを全人類のエネルギーを賄っても有り余る程の強力なエネルギーの束が走っている。それは人類に何をもたらすのか。真空中ではレーザーは横からは「見えない」のですが、そこもちゃんとしています。それだけに、作中の登場人物が飛ばそうとしている「鏡の樹」が実に魅力的に見えます。
登場するのは宇宙飛行士や研究者ばかりで、極めて淡々と物語が進んで行きます。実際には悲惨な事故が起こりまくっているのに… そんな描写が続いた後に出てくるラストの壮大さはなんとも印象的。ちぐはぐな点はいろいろ気づきますが、ハードSFらしいSFとして星雲賞を受けただけのことはあります。
天文学の福江純さん、イラストレーターの加藤直之さんの解説付き。加藤さんの解説を見ると、登場する宇宙機や宇宙基地のサイズがよくわかりますよ。
Atmosphere
村石雅行のライブで初めて彼の演奏を聴いてすぐに気に入った。タイトなリズムの上に
哀愁のあるクロマチック・ハープのメロディは理想的な感じがした。ノートを見ると
彼はキーボードの他、ベースまでも演奏する才人のようだ。なるほどだからこのような
素晴らしいアレンジが生まれるのだ。初めて聴いたS・ワンダーの「I Can’t Help It」が特にいい。
わんわん忠臣蔵 [DVD]
子犬がたくましい若犬に成長し、仲間たちと力を合わせて
悪者から平和をとりもどす、という感動的で胸躍る作品です。
忠臣蔵をベースにしてありますが、もっと大切なこと、
“強いものに立ち向かう勇気”や、“弱いもの小さなものを
大切にしようとする心”、それがこのアニメの基本になっていて、
観ていてひしひしと伝わってきます。
このころの手塚アニメは本当に素晴らしいですね。
視覚や聴覚でなく、ハートに直接訴えてきます。
お話に感動しながら、かわいらしい動物たちを観て、楽しんで下さいね★