ジャングルの少女 タイナ [DVD]
アマゾンのジャングルでお爺さんに育てられた少女タイナ。ある日お爺さんが亡くなり、ひとりぼっちになってしまう。密猟、都会っ子と野生児の交流、といった題材をコメディータッチで描いた作品。アマゾンのジャングルと動物たちを知り尽くした野生児タイナが、たくましく可愛らしい。密猟する奴させる奴、どちらがより悪と考えられているかは・・・最後のお楽しみ。
キャント・バイ・ア・スリル
72年発表、スティーリー・ダンの記念すべきデビュー・アルバム『キャント・バイ・ア・スリル』。
ロック、ジャズ、ソウル、ラテンのリズム等様々な要素が合わさったサウンドを展開し、デビュー作にして独自の地位を確立した彼ら。ニューヨークからロサンゼルスに活動拠点を移したこともあって、ニューヨークの都会的で洗練されたポップ・センスとウエスト・コーストの爽やかで乾いたロックを折衷した独特のサウンドを聴かせます。
ドゥービー・ブラザーズを彷彿させる「ドゥ・イット・アゲイン」「オンリー・ア・フール」にはじまり、
「ダーティ・ワーク」の素朴なオルガンはザ・バンドを想わせます。
「リーリング・イン・ジ・イヤーズ」や「チェンジ・オブ・ザ・ガード」のハーモニーはクロスビー・スティルス・ナッシュ&ヤングにも似たものを感じるし、
「ミッドナイト・クルーザー」のパーカッシブなサウンドがサンタナ的だと思ったら、サビではイーグルスのような澄んだコーラスを聴かせます。
このように、スティーリー・ダンは一筋縄ではいかないバンドですが、本作は時代を先取りしたようなAOR的なポップな曲も多いので、意外なほど聴きやすいです。また、何度聴いても聴き飽きず、それどころか聴けば聴くほど味の出る作品でもあります。(個人的には『彩(エイジャ)』より本作の方が好きです。)また、ジャケットのセンスもイカシてます。何を意味しているかは定かではありませんが、多彩な要素を併せ持つサウンドに、この“ゴチャ混ぜ”的なジャケットが何とも言えずマッチしているように思えます。
これからスティーリー・ダンを聴いてみようという方は、『彩(エイジャ)』よりもまずは本作から聴き始めることをおすすめします。
キャント・バイ・ア・スリル
ポップス/AORの一時代を築き、多くのフォロワーを産んだSteely Danの記念すべきデビュー作 (1972年)。
『The Royal Scam』以降の後期の作品に見られる緻密なスタジオワークの印象が強い彼等だが、このデビュー作は彼等のもう1つの魅了である優れたポップス感覚とソングライティングのセンスが光る名盤だ。
1「Do It Again」 (全米No.6) や、6「Reelin' In The Years」 (全米No.11) のようなヒット曲は勿論の事、それ以外の収録曲も "思わず笑みがこぼれて肩の力が抜ける" 不思議な魅力が宿っており、玉手箱のようなアルバムだ。
ちなみに、Elliot Randall による「Reelin' …」の独特の音色のギターソロは、Jimmy Page をして「今一番好きなギターソロ」と言わしめた味のあるプレイ。2000年春の来日コンサートでは、その「Reelin' …」を聴くことはできなかったが、定番の「Do It Again」に加えて 2「Dirty Work」が演奏され、感動ものだった。