リックの作品のベスト盤がこれと言い切ることは難しい。 彼の場合コンセプトアルバムも多いし,抜粋を入れられても・・・・・・・ ホワイトロックも収録曲の中では異質だけれども,一番乗りが良くて,このアルバムの中ではお勧めだ。
リアルタイムで聞いた人間としては、身近に置いておきたい名盤の一つ。今でも聴いていて落ち着くし、作品世界の中に入っていけるし、何よりも、飽きない。そして、ある意味「古き良き時代」を思い出させてくれる。
プログレがプログレたる所以として、その「超大作」ぶりと長時間演奏、実験的作品効果、意図的表現がよく取り上げられるけれど、まさにこれはそのいい例だなあと思う。リック・ウエイクマンは色々バッシングも浴び、キース・エマーソンと比較されるけれど、二人ともしたいことをして、オーケストレーションにこだわった点では同じ。リックは視覚的要素と物語性にもイマジネーションの源泉を見出していて、どうしてもそれを同時並行して使いたがった、発表したがったという点では、キースと一線を画すると思う。
本当に若かりし頃の作品という感じで、メロディラインが甘い。楽器にしか聞こえない下手糞なボーカル選びまで、合唱を付ける「大作」特別盤仕立てにこだわる辺りが、リックの贅沢好みを反映させているかもしれない。実際ワイルドに目立つよりも、知的に目立ちたいタイプだしね、リックは。(その顔の割に)
みんな違ってみんないい。やりたい事やればいいで、イエスから脱退したり再加入したりと忙しかったリックの軌跡を思うと、ホント正直なミュージシャンだったなあと思う(私は年取ったのでしょうか?)。
前作の「地底探検」がかなりクラシックよりの壮大な音楽だったためか、ソロ3作目の本作はよりロック・バンドとオーケストラの同化が進んでいて、題名どおり『究極のプログレッシブ・ロック』になったと思います。
題名のお話は古くは「キャメロット」、最近では「キング・アーサー」という映画にもなってますのでそろそろ日本でも知られてきていると思います。そう、まさに『剣と魔法の』RPGの世界です。
本作との出会いは1975年当時の「NHKヤング・ミュージック・ショー」という海外のライブを放送する番組ででした。「地底探検」はロンドン交響楽団とのレコーディング・ライブ時にパット・ブーン主演の映画を映していたそうですが、こちら本国ライブではプロ・スケーターのダンスを伴ったものでした。グイネヴィアのダンスやランスロットと黒騎士の対決、最後の戦いのアーサーの死など見ごたえのあるライブでした。放映後レコード店へ直行したのは言うまでもありません。
私にとっては1番大切なCDです。
1972年4月~10月にかけて録音。リック・ウェイクマンのソロでは最も初期にして最も有名である。このアルバムを手に取る人というのは100%イエスの『Yessongs』の中でのウェイクマンのソロ・・・・ジョン・アンダーソンがハミングするように『ターラーララララ』と歌った後、ウェイクマンを紹介しすぐに始まる演奏を耳にしている人だと思う。 使用楽器は、スタインウェイのグランド・ピアノ、ハモンドC-3、 RMIエレクトリック・ピアノ、ミニ・ムーグ、メロトロン400-Dだが、ウェイクマンの場合何といってもメロトロンだ。このアルバムでもその魅力は充分に堪能できる。 キーボードに囲まれるカタチを確立したのも彼だと思う。ピアノ弾きには垂涎の的の機材に囲まれ演奏するウェイクマンはほんとに憧れだった。僕は今でもその頃手に入れたYAMAHA DX-7、Roland D-50、KORG T2ex、PROTEUS/1等を大切に使っているがその頃のシンセは今のシンセより魅力的な気がする。そういう音を教えてくれたのがリック・ウェイクマンだったし、このアルバムだったと思う。歴史的一枚です。
元ストローブス、現在イエスのロック・キーボード・プレイヤーの第一人者リック・ウェイクマンの希少なライヴ映像。キーボードマニアは必見。リックの華麗な指さばきがいっぱい見られる。代表曲『地底探険』や『ヘンリー8世~』のリメイクが聴け、しかもかなり現代的にリアレンジされているのが特徴。一曲目の"Catherine Parr"は、原曲とは全然違う曲に変貌しており、『地底探険』は、オーケストラがいない分はすべてリックがシンセで弾きこなしてしまっている。手弾きでこの厚みを作り出す「キーボードの魔術師」の手品ショー。ぜひともご覧になって頂きたいやはりインスト・ナンバー。初期のソロアルバム「ヘンリー8世と6人の妻」からの演奏が圧巻です。
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