陸奥A子さんの作品は、どれも絵がシンプル。
背景なんかもかなり省略(?!)されていますが、
その分、読ませてくれる内容です。
時にほろり、時にじぃ〜ん。
主人公はまっすぐなタイプが多く、
作者の心の強さや優しさが現われています。
30代以上の方におすすめのコミックです。
個人的に陸奥A子さんはここに収録された作品群のあたりが最高潮だったと思います。それ以前の70年代の作品になるとさすがに絵柄があららって(笑)逆に90年代のヤングユーに入ると絵は変わりませんが内容がね。。。80年代の作品は絵もストーリーも安定していて、万人が思う「陸奥A子」ワールドだと思います。
携帯もPCもなかった時代、女の子たちはなんてひたむきで一生懸命なんでしょう!読むたびにあたたかくなる作品たちです。
こういうの読んでると、高野文子よか すげえなあ、と思います。
5、6年に一本、奇抜なホームランかます高野さんより、 日がな同じ凡打を平気で打ってる陸奥さんのほうが、
どっちが上、というより、 プロかアマかの違いでしょうか?
なんでこんな平凡な恋物語が、 いつまでたっても色褪せないんでしょうか?
陸奥さんは、高野文子さんみたいに難しい公式 並べないで、それよか上行ってる気がするんすけど・・・。
若い人とか、こーゆーの、 どう見ますかね?
一足す一は二、という簡単な答えを、 ひねた公式ではじき出すより、 こういう世界描き続けるほうが、 難易度高いと思います。
A子たんは、若い時も今も まったく色あせないロマンを描く、 稀有な作家だと、感じました。
45歳の既婚男性です。陸奥A子さんの初期の作品は、姉が持っていたリボンのコミックで、小学生6年頃から中学1年の頃に読みました。特に、この本に掲載されている「たそがれ時に見つけたの」「おいしい恋ぐすり」「雪雪物語」「樫の木陰でお昼寝すれば」「黄色いりぼんの花束にして」など1977年の2作品以外は、何回も呼んで、私の憧れの女性像と自分が成りたい男性像の基礎を形成したと言っても過言ではありません。陸奥A子さんの作品で大好きなのが、当時流行っていたアイビーファッションを身に纏っている登場人物です。男性はVANブランドであると推測出来るボタンダウンシャツやコットンパンツ、腕に太い二つのラインの入ったカーデイガンにスニーカーやサドルブーツ、ダッフルコート。本当に恋愛に憧れた頃でした。特に好きなのが「たそがれ時に見つけたの」の主人公松実ちゃんが来ているボタンダウンのワンピース!今では何処にも見られないですが、マドラスチェックやプリントものがあって、本当に清楚で可愛かったですね。私の女性の好みは、初期の陸奥さんの作品の主人公の様なひととなってしまい、現在の妻も、陸奥さんの初期作品の中に出てくるメガネをかけていない主人公に似て、可愛いです。当時はカーペンターズが2回目の来日をし、プリーズミスターポストマンのシングルを発売した頃です。私にとって、この本は、本当に青春に恋をし、良い時代を思い出させてくれる名作と言えます。
これにはハーパーの意味とそれにまつわるお話が織り込んであります。ちょっと恋愛から遠ざかっているあなた(私?かも)呼んでいると恋愛をしたくなりますよ。
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