結界師 33 (少年サンデーコミックス)
開祖・間時守から烏森の成り立ちと墨村・雪村に課せられた役割の真相を知らされた良守は、激しい怒りを覚える。開祖の目論見のために、烏森の地で散っていった人々と、それがもたらした悲しみの大きさを思いやったからだ。時守は、その怒りの正当性を認めた上で、良守が協力せざるを得ないように持っていく。
一方、正守は壊滅寸前の裏会を復興させるための手段を求めて春日夜魅を頼るものの、交渉は失敗に終わってしまう。万策尽きたかに見えたとき、彼の前に現れた時守が解決のヒントを彼に与えるのだった。
今巻では、良守と正守、それに時音がつながっている人々が彼らを気遣う様子が描かれている気がする。開祖の間時守は、宙心丸を助けるために誰も頼ることはできなかった。
だが、今を生きる結界師の彼らは、他の誰かから心配されているし、その人たちを頼ることもできる。そういったつながりが事態を打開する鍵になるのだ、ということなのだと思う。
いよいよ烏森の新たな封印の地も明らかになり、外内両面からの作戦が開始された。それぞれの結果が何を生むのか興味深い。
結界師 31 (少年サンデーコミックス)
今回も、ついにあの人が動きだしたり、
総帥やミチルカケルの過去が分かったり、
時音のお役目がなんとなく分かったり、
物語の大枠が見えてきた感じがあります。
特に総帥の過去と言うか、カケルの過去というか、
あの話は良かったと思います。
今まで総帥やカケルに感情移入出来なかったけど、
こういう人たちだったんだなぁと知ることができました。
だからと言って、やってることやろうとしていることが
許されるレベルではないんですが。
でも最近気になるのが、この漫画命を軽んじてるのでは?
と思うことです。
以前鋼夜を正守が復活させた時、なんとなく違和感を感じて
いたのですが、今回正守があの人物を霊体とは言え、復活させましたが、
一回死んだ人物を物語に絡ませるのはやめてほしいと思いました。
(奥久尼の亡霊ぐらいは全然大丈夫ですが)
時音のお父さんや、限などどうなるんでしょう。
言い方が悪いですが、死んだ意義がなくなってしまう気がします。
特に鋼夜には奇麗な最後を迎えてもらって、
奇麗に物語をまとめて欲しいと思います。
結界師 十五 [DVD]
深夜に移動になり、いよいよ黒芒楼との最終決戦が近づいてきました。
内容はほぼ原作通りでいいんですが、作画にちょっと首を傾げちゃいます。
折角放送延長してるんだから、もう少しちゃんとやってもらいたいですね。
結界師 34 (少年サンデーコミックス)
読み応え、ありましたよ。
最終巻に向け、
誰もが自分のなすべき事に、全力で立ち向かっている!・・・そんな様子が良くわかりました。
良守は わずか3ページの登場でしたが、
最終巻の良守の活躍と、印象に残る最後を期待せずにはいられない、
まさに布石・・・舞台は整った! と感じられる34巻だと思います。
結界師 35 (少年サンデーコミックス)
力のこもった最終巻。
全体を通して、とても面白かった。
・・・でも。
“あの子”と同じくらいの年の子供を持つ身としては、別の感じ方がある。
「大団円でハッピー」「感動!!」という気分には、どうしてもなれない。
いや、あれで良かったと思うのだけど……。
この悲しい気持ち、納得できない気持ちは、実は良守と同じかもしれない。
という意味のわからないレビューをしてしまいましたが、とても良い漫画だったと思います。
全体を通してだけど、結界や神裕地、主(カミ)、という設定は、割とうまくできていたと思う。
最後にでてきたカミの名が「まほら」さまであるのも、そりゃすごい神様だなぁと、しっくりくる。
ただ、もっと古層のカミ(客人神や塞の神など)を取り入れた話も読みたかった。
しかし、それでは少年マンガ向きではなくなってしまうかもしれない。
何はともあれ、最終巻は練りに練った1冊になったと思う。
作者自信も「書き足りないところはあった」と言っているが、それでも35巻という長丁場を考えると上出来ではないか、と思う。
おまけの絵巻には、これまでのカラ―イラストカットと、おまけマンガがついている。
おまけマンガは連載以前の読み切りの結界師。絵がだいぶ違う……。時音、可愛くなったなぁ。
最終巻はだいぶ感動できる話なので、セットで読むと、なかなか感慨深い。