星になった少年 スペシャル・エディション [DVD]
柳楽優弥の演技は素直で好きです。
彼はまだ原石です。この才能を大事にゆっくり磨いていくお手伝いを各界の方々にはお願いしたいです。
本作は実話に基づいて作られているということですが、内容に余計な色づけをしない作風が良かったです。
すべての感情を映像で顕わにせず、観る者の視点から想像させ、その答えをラストで一気に表現する「ああそうだったのか」と思わせる、人と映画が対話している、そんな感覚になります。柳楽優弥の演技がそう思わせるんでしょうね。。。
観終わると、いつの間にか目がこぼれているシーンがいくつもありました。
星1マイナスの理由は、すべてのシーンに感情移入させるための時間的な物足りなさを感じます。2時間程度で集約させるのに無理があったのかもしれませんね。連続ドラマ仕立ての方が良かったのかもしれません。
LADY〜最後の犯罪プロファイル〜 Blu-ray Box
11年1月〜3月期には、他に「CONTROL」と「ホンボシ」と犯罪プロファイリングを題材にした連続ドラマがありました。他の2本は、犯行の動機・過程は比較的単純で、犯行に関わった人物の行動から犯人を見つけるといった内容でしたが、この「LADY」は、猟奇的な犯罪を犯人の心理を探求して、犯人を追い詰めていくもので、これまであったものでは、古くは浅野温子の「沙粧妙子-最後の事件」、最近では竹内結子の「ストロベリーナイト」にテイストは似ていました。今回、プロファイリング3本中では一番面白かったのですが、とにかくグロくて、最後まで見ているのが辛いときがありました。
全体の構成は、基本的に一話完結型でしたが、後半になると前・後編といった話もあり、主人公の父親が殺された最後の事件に関しては、毎回、話の最後で、少しづつ話が進んでいき、最終話につながっていきます。
全10話の4・5話目で、ゲストの柳楽優弥が、北川景子と相対する死刑囚を演じているのですが、もう怪演といっていいほどのすごい演技で、話のグレードを一気に高めてしまいました。この話は、映画並みの完成度でこれだけでも見て欲しいです。
出演者については、女性陣は当然、頑張っていましたが、他では、ユースケサンタマリアがオーバーアクト気味ではありましたが、ストーリーに重みを与える演技で全体を牽引しており、他には小澤征悦がウェイトは低いながらも物語全体の印象を引き締めていました。要潤も安定した演技で貢献していました。
全体としては、面白かったのですが、最終話で、前編・後編の関連性が低くかったり、真犯人の動機がとってつけたような感じで、いまひとつ盛り上がらなかったのが残念でした。まあ「SPEC」の後番組で期待しすぎてしまったのもあるんですけどね。
Genius Party<ジーニアス・パーティ> [DVD]
7人の監督らとスタジオ4℃によるオムニバス作品。
好き勝手にやりたい放題という印象。
感想としては、映像のアートと4℃の技術レベルの高さに脱帽です。
しかしながら、映画館で視聴する程度の音響なので、全体的にバランスが悪く、音量の調節で苦労します。また、声優の演技云々以前にBGMやSEが音声よりも大きいので聞き苦しい。家庭で楽しめるかは微妙でしょう。映像だけでなく、音にまで気を配っていたならば、もっと楽しめたのかも知れません。
その映像も、面白いですが解説がなされなければ理解に苦しみます。
全体的に言葉足らずといった感じです。
止まない雨
もともと柳楽君のファンで、この本を買いました。
世間でも騒がれているように、今の柳楽君が出版するには「衝撃」的かもしれません。
ドラッグに溺れて表の世界から遠ざかっていく主人公・・・
ファンだから、これまでの彼、今現在の彼を知っているから、かもしれませんが、(あくまでメディアを通してですが)
主人公には確かに柳楽君の姿が見てとれます。
そして、彼を知っているからこそ主人公と本人を重ね合わせて泣けたのかもしれません。
ファンの立場でありながら、少し頑張って客観的にこの作品を考えてみると、
この作品は「物凄く重い内容」かと思います。
完全に作品にひきつけられてしまいます。
なにか緊迫した心にさせるものがあります。
話の最後はそんな暗い結末ではないのですが・・・
それをはるかに超える「心に響く重い」内容であると私は感じました。