宮城野 [DVD]
3月に恵比寿で上映されたのを観て、もう一度観たいと購入。
この世界観。何と言ったらいいのだろうか…。
一見「鈴木清順」のようであるが、それとはまた違った人物描写の深い作品。
映像が独特で、戯曲や日本画の世界に入っていく感覚。監督独自の世界観がしっかり確立
されている。
通常の「宮城野」は「底辺の女のプライド」を拠り所とした年増女のどうしようもない人生が
主となり、入り込んでみてしまうとどうも重すぎて辛い。
しかし、この作品独自の異次元的な映像で、観る者に良い距離間を持たせてくれる。
しかも役者が素晴らしい。
矢太郎役の片岡愛之助氏の魅力が際立っていて、悪い男だと分かっても惹かれる女性の
気持ちがよくわかる。そばに居るだけで気持ちが持っていかれそうだ。
また、写楽役の國村隼氏の押さえた感じがまた秀逸。彼の圧迫感と抑圧的な迫力があるから
こそ、弥太郎の行動の理由づけとなって理解できる。
ただ、残念なのはこのDVD。ディレクターズカットの上映作品とは違い、監督ではない
他の方が編集されてるとのこと。
上映作より時間が短く、2時間ドラマ的に話が分かりやすくなっている。初心者には分かり
やすいのかも…。
私としてはディレクターズカットの独特の世界観の方が魅力を感じるので、是非
あちらをDVD販売して頂きたい!
なので☆3つで!
うつし金蒔絵シール 浮世絵 写楽 市川蝦蔵(えびぞう) 550
うつし絵は昔から使っていますが、今回は浮世絵。PCのカバーにつけています。スマートフォンにもつけます。
非常に気に入っています。うつし方も簡単で、なかなか取れることも無く便利です。
写楽殺人事件 (講談社文庫)
写楽、北斎、広重という3ビッグネーム浮世絵師の名を冠した殺人事件物三部作の皮切りとなる作品。確かに三冊並んで本棚にあったはずなのに、読もうと思ったら写楽がない。しようがないからまた買いこみましたよ。
読み始めて頁を繰っていくほどに、「へ〜 本当かえ」と思い始め、仕舞いには「てっきり」そうなんだと思わされてしまった。
後書きを読んで「な〜んちゃって・・・」と作者に明かされたときにはガクッと膝が折れる羽目に。後書きを読まなきゃあ信じ込んで周りに吹聴していたかも知れない。危なかったなあ。