After the Gold Rush
凄く絶望したり、望んだことに失望したり、孤独を感じたりしたらこのアルバムをお薦めしたい。
表題が示すように「祭りが終わった後」の寂しさが暗闇の中の一筋の光のように一曲一曲がともしびみたく感じられます。
「お城が燃えているだけ、もう大丈夫だから」
真っ向勝負のストレートなサウンドとメッセージ。ニール・ヤングのこのアルバムは時代を超え、国境をも超える普遍性がある。
映画「アメリカン・ビューティ」のラストシーン間近でもカヴァーされていた「ドン・レット・イット・ブリング・ユー・ダウン」。
涙がでるくらいいいアルバムです。
Bridge School Concerts 25th Annivers
ニール・ヤングのライフワークともいえるブリッジスクールベネフィットの25周年DVD。
豪華なメンツ、選曲、アコースティック主体のスペシャルな演奏、音質も24bitで言うことなし。
画像サイズが今どき4:3であることをマイナス評価しているレビューをどこかで読みましたが、
あのライヴ会場のスクリーン自体が4:3なのですね。
だから多分、会場の設備を変えるなりしない限り、今後もこの点は変わらないと思います。
ただ欲をいえば、97年に発表された10周年CDや、iTunesで販売されている膨大な量の曲
との重複が結構あるなと。
勿論iTunesとは音質が違うしこれはDVDだし、ということもありますが、もうちょっと初出の
音源が欲しかったかなという気はします。
これはチャリティですから、印税要らないって許可が出た曲が限られてるってことなんでしょうか。
だったらせめて元締めのヤング御大だけでも、と思いますが、それは例のアーカイヴス・シリーズ
でやるのでしょうか。気長に待ちましょう。
あと、字幕が入っていないのが残念ですが、本作のディスク3はドキュメンタリーです。
断片的に観られる本編未収録の演奏シーンもいいですが、このスクールのこと自体を、英語の判る
方はこれを観て、判らない方もこれをきっかけに各自調べていただくなりして知ってもらえれば
いいな、と思います。
内容に比して破格の安値なのも、きっとそういう狙いもあってのことでしょうから。
Weld
ニール・ヤング&クレイジー・ホースのライブアルバム。
ニールのライブアルバムはたくさんありますが、彼はやはりクレイジーホースとのコラボがベスト!
このCDの帯には「妥協することを拒み続けてきたロックンローラーの栄誉の記章」とあります。
まさにそんな感じの頑固一徹ニールじじいのガッツリライブ。
タイトルの題名[WELD]は接合点とか密着って意味らしいが僕は溶接って意味じゃないかと思う。
それくらい熱い。
ニールヤングはグランジのゴッドファーザーとも呼ばれている。
彼は70年代にアコースティックをいつの間にかものすごい爆音でディストーションかけて新しいことをしていた。
ニルヴァーナのカートが猟銃を咥えて自殺した際彼の曲「ヘイヘイ・マイマイ」の一節「燻って生きるより燃え尽きたい」を遺書に残したのは有名な話。
彼はそれ以降かなりの間その曲を演奏しなかった。
一曲一曲が長いので中だるみする曲もあるが、ハートのあるいいアルバムだと僕は思う。
これは爆音で聴くべし。
個人的には「ロッキン・イン・ザ・フリーワールド」って曲がかっこいい。
僕は昔ロック関係のホームページを作っていたのだが題名にこの曲名を付けていたりしたくらいです。
日本のラブサイケデリコなんかもかなりニールヤングが好きらしいです。
ロック聴くなら一度は通ろうニール・ヤングとクレイジー・ホースって感じです。
クラウド誕生 セールスフォース・ドットコム物語―
理想/思想の掲げ方がすごい。
ITの聖地、シリコンバレー、っていうのは伊達では無く。
IT業界はこうあるべき、IT業界の未来は、を卓越したレベルで掲げられる。
このレベル感がまず、日本よりも世界よりも一歩も二歩も進んでいる。
SalesForceが掲げるビジョンに感銘を受ける。
ただ、定価はちょっと高いかな、という印象。
Harvest Moon
アルバムのタイトルや曲調などで本作が『ハーヴェスト』の続編ととられても仕方がないし、実際そうなのだが、このアルバムで最も注目すべき曲は8曲目の「オールド・キング」であろう。この曲は間違いなく1979年に発表された『ラスト・ネヴァー・スリープス』の「ヘイ・ヘイ、マイ・マイ」で歌われた‘The king is gone but he's not forgotten / Is this the story of Johnny Rotten?’というフレーズに対するアンサーソングだ。勿論、‘Old King’がジョニー・ロットンを、‘that hound dog’がエルヴィス・プレスリーを指している。今一度聴きなおしてみて欲しい。