法然讃歌―生きるための念仏 (中公新書)
親鸞について書かれたものは多い。しかしその師である法然に関する本は少ないのではないか。本書は法然の全体像を理解するのに格好のものだ。平安の世から鎌倉幕府の時代にかけて、念仏の教えがどうしてひろまったのか、そして何故弾圧されたのか。その高度に政治的な領域にまで及んで、鋭い考察がなされている。残念なことに、入門書としてみれば政治がらみの駆け引きや謀略についての論述はやや複雑すぎたきらいがある。しかしながら、法然というひとが法王、貴族といった要人と交わりながらも、決してその政治力を求めなかったこと、さらにかれの「浄土」の教えが呪術とは無縁なものであったということを知って、改めて法然という存在の大きさを思い知らされた。
セックス・チェック 第二の性 [DVD]
「ツィゴイネルワイゼン」「陽炎座」の大楠道代さまが大好きなのですが、若いときはムチムチの少女だったのですね。こんなウエストくびれた処女がいるかという不思議、こんなムチムチっ子がオリンピック候補の陸上走者という設定への疑問(Qちゃんなどみんなガリガリだもんね)、半陰陽の器官が夜の男の奉仕で女になれるものかというそもそもの問題、もう矛盾だらけなんだけど(笑)、スポ根漫画と思えばいいかも。「巨人の星」「アタックナンバーワン」のエロス入り大人のカクテルというか。人物も主人公ふたりとも複雑なとこまるでない、一直線の単純バカだ。これがテレビの「赤いシリーズ」になっちゃった布石なのか。友人の医者は令嬢と結婚して今の地位にあるってのも、ものすごく使い古されたお決まりの設定だし。
みどころは緒形拳の超ダサいファッション&ヘアスタイル。70〜80年代の地方の安っぽいチンピラみたいなかんじ。医者夫人役の小川真由美の浮ついた若奥様ぶり&気が触れた凄みのある歌声。コンクリートで舗装される前の時代の土ぼこり舞う車道。東京オリンピックの興奮冷めやらぬ世相。なにより道代姉さまのムチムチな肉体と整った顔立ちがいいです。含みをもたせた洗練された美女になる前の、野趣あふれる存在感とはずむような健康的な肉体美。