Atkins' Physical Chemistry
paperbackでも、二色刷りだし、イラストというか挿絵がキレイだから見る分にはいいのだけれども内容は??です。好きな人には絶賛されてますが、一方で徹底的にダメだしされてたりもする。初心者には良いようですが、専攻しているなら他の参考書をあったったほうがいいかも。McQuarrieの物理化学のほうが評判いいし、実際読みやすいです。
ロスト・イン・トランスレーション オリジナル・サウンドトラック
まだ映画は見てないけど、サントラだけでもかなり質が高いと思います。久々に声を聞かせてくれたmy bloody valentineのkevin shieldsにはやられました。音楽を聴きたくない日でも、このサントラは聴ける。好き嫌い分かれそうな感じですが、全てのジャンルを網羅しているようなものなので、UKロックの好きな人なら絶対はまります!!
キャットニップ・ダイナマイト
ジェリーフィッシュがあっという間にシーンを席捲して解散したあと、取り残されたファンはずっと彷徨わずにはいられなかった。当然、主要メンバーだったロジャーのその後の活動はジェリーフィッシュの音楽性との距離感からは離れられない宿命を背負った。才人ロジャーとしては、だからこそ単なるジェリーフィッシュのコピーは作りたくなかったに違いない。
ムーグ・クックブックやインペリアル・ドラッグ、マリブなどでの活動、ベックらとのコラボ、それらを経て製作した前作「ソリッド・ステイト・ウォリアー」は、それらの集大成的なものといえるだろうが、個人的な感覚だと、まだ「実験性」「批評性」「ヒネリ」のほうが「大衆性」「扇動性」「分かりやすさ」に勝っていたと思う。それが遂に本作で、まさにジェリーフィッシュばりに絶妙なブレンドで提示されている。
出だしのギターサウンドは、インペリアル・ドラッグを通過してきたグラムへのオマージュ、続く2曲目はメロウだがポップ、適度にヒネリの効いた歌詞のクールさに脱帽。3曲目はクラヴィネットでのブギのリズムが何故かELOあたりを思い起こさせ、思わず腰が動くキャッチーさ!5曲目ではビートルズを意識したかのようなビート感覚がかっこ良い。6曲あたりは、フレディや最近だとMIKAあたりに通じるエキゾチックなポップさが光る。8曲目など、イントロの無機質なシンセにハードなギターが重なる瞬間にはザ・フーを感じさせる。9曲目はハープシコードが美しい静謐なバラード。10曲目は最もジェリーフィッシュに近いと感じさせるポップさとハードさが絶妙に混ざり合った名曲。11曲目はリラックスした感覚のポップス。ボートラは欧州っぽい感覚で聞かせる。
とにかく、これを待っていた、という感想です。まるっきりジェリーフィッシュでもなく、しかし必要以上にヒネリすぎていない。これって、簡単なようで本当に難しいはず。これをものにしたロジャーの才能と努力に星5つ!