ソナタアルバム(1) 解説付 (全音ピアノライブラリー)
通り一遍の有名な曲を俯瞰する程度でよいのであればこれでもいいと思いますが、やがて気に入った作曲家の作品を一通り弾いてみたくなったときには、他のものを購入することになるでしょう。また、楽譜自体が窮屈に書かれていて(行間が狭いなど)、目が疲れてくるのは事実です。私は小さいときにはこれでソナタとはどんなものなのかを俯瞰しましたが、モーツァルトやベートーベンのソナタについては後に別のものを購入しなおし、今はそちらで練習・演奏研究をしています。利点はといえば、有名どころは一通り押さえられているので最小の出費でメジャーな曲を一通り練習できることかな(笑)。
ソナチネアルバム(1) 解説付 zen‐on piano library (全音ピアノライブラリー)
ソナチネとはソナタの簡単な曲、というイメージがありますが、ソナチネにも名曲は数えきれないほどたくさんあります。作曲者は主に、モーツァルト、ベートーベン、ハイドン、クレメンティ、クーラウなど名作曲家達ばかり。それだけでも楽譜を開いたらワクワクするはずです。色々な作曲家の曲がこの一冊におさめられているので、1曲ずつやっていくごとにたくさんの事を身に付ける事ができますし、解説付なので作曲家について分かったり、弾き方がまだいまいち分からなくても読んで参考にしたりできます。この楽譜を買ってソナチネにハマッてしまったら、もしよければ「ソナチネアルバム2」も買ってみてはどうでしょうか♪
ハイドン 106の交響曲を聴く
アダム・フィッシャー指揮のハイドンの交響曲全集のCDと一緒に購入した。
CDには、英語の解説が付いているが、曲ごとの解説がなかったため、ハイドンの交響曲になじみのない私には、ありがたい本である。
辛口のレビューも多いようだが、教養のある方々には、満足できないだろう。
作曲年代、楽器編成、各楽章ごとの短い解説もついている。
ハイドンの交響曲全曲につき、一曲づつの解説で日本ので、この価格で入手可能な本として、全く問題を感じない。
なお、ネットでもこの交響曲全曲に挑戦し、そのレビューを書いている方もいる。
こちらは譜面がついていない。
ハイドン:交響曲全集(33枚組)/Joseph Haydn: Symphonies 1-104
オーストリア、ハンガリーの音楽家達に残るハイドン演奏の「口承」伝統を尊重する、というコンセプトにより集められた特設オーケストラによる演奏。
1番から104番まで、多少のムラはあるものの、非常に質の高い演奏が並んでいる。
その端々(特に舞曲風の楽想など)にちらっと見える、長い年月とともに育てられた(らしき)香気といおうか、品格といおうか・・・には、他ではなかなか出逢うことのない、コクのある(!)味わい深さがある。
ことさらにアーティキュレーションを強調したり、尋常でないテンポ設定で驚かせたり、といった演奏とは対極にある、ハイドンへの敬愛と良識に貫かれた録音。
ワーグナーオペラやバルトーク作品への深い洞察で名高いアダム・フィッシャーの、懐の大きさをも感じさせられる。
ハイドン (作曲家別名曲解説ライブラリー)
お高いので、かなり迷った。ただ、内容的にはそれだけのことはある。ハイドンは作品数が多く、作品全体を通して横断的に理解しようとしたら、このような本はどうしても必要になる。
本書は、その生涯をざっと振り返った後、交響曲、管弦楽曲、協奏曲、室内楽曲、鍵盤曲、歌劇、声楽曲といったジャンル別の解説がある。本書の真骨頂はこの部分。適時スコアを載せて、作品の特徴と構成についてコンパクトな解説を行っている。
作品リスト、略式年表などの付録も豊富。ハイドンは後世の多くの音楽家に与えた影響が大きいだけに、ハイドンが好きな人はもちろん、それほどではない人にとっても、鑑賞の際に読むことで作品への理解が一段深まるという点で参考になると思われる。