重戦機エルガイム大全
冒頭の富野氏のインタービューから始まり、設定資料集、ストーリー、用語辞典など内容は盛りだくさん。エルガイム好きには、満足できる1冊だと思います。(特に富野氏の永野氏デザインへの思い等は、必見!)
しかし、星5つにしなかったのは、本作で一番キーマンとなったであろうメカデザインの永野氏のコメントがまったくなかったからです。
本作で永野氏のデザインに惚れ、FSSの虜となったようなファンには物足りない内容と感じられると思います。
バッド・テイスト [DVD]
今まで、いろんなグロ映画を観てきましたが、これほど凄いのは初めてです。凄く笑える映画なのですが、生理的に凄く拒絶反応があって・・・ただ、それでこの映画が最低なのかというと、そんなことはなくて、逆に知性とか熱意みたいなのが感じられるから不思議。
バッド・テイスト [DVD]
家が宇宙までブッ飛ぶ映画はコレが最初で最後ではないのでしょうか?
しかもそんな大馬鹿シーンを大真面目にやってる所に、笑いを通り越して感動すら覚える。もう最高。
そのほかのシーンもお金が無いゆえのアイディア満載で、ピータージャクソンの、熱過ぎで周りを溶かしかねない映画馬鹿っぷりは素敵過ぎ。
ただし万人に薦めることは出来ませんが。
スプラッタ好きで、馬鹿映画が好きで、アイディア勝負の映画が好きな人は文句無く買いですね。
完全犯罪証明書―ミステリー傑作選〈39〉 (講談社文庫)
今回も粒ぞろいの短編集です。
『ドア→←ドア』は、ほんとにつまらない理由から人を殺してしまった男が細心の注意を払ってトリックを仕組んだつもりが、次々綻んでいく話。『七通の手紙』は手紙のやり取りだけで話がすすんでいき、その手紙の内容が意外な犯人をあぶり出します。短編の面白さが良く出ている作品だと思います。『過去が届く午後』は会社を辞めた友人が以前に借りていたものをお返しします、と郵便物を送ってくるのですが、次々に送られてくるものに少しずつ狂気が入り交じり。。。受け取る側の気味悪さが良く伝わって来ます。
どれも短編ならではの面白さがあって良かったのですが、一つ残念なのは、北森鴻氏の『バッドテイストトレイン』で、これは「メインディッシュ」に収録されてい!るものですが、その中の一編として読むからこそその良さ、意味があるのであって、こうして一つだけ切り離してしまうと魅力が半減してしまいます。従って、星マイナスひとつです。
バッドテイスト 荒俣宏コレクション2 悪趣味の復権のために (荒俣宏コレクション2) (集英社文庫)
グロテスク、不気味、悪趣味な題材を集めた解説冊子。のりは、遠き憧憬のあり日の少年雑誌に掲載されていた世界不思議物語のようだ。ただきちっとした解説がしてあって大変興味深く読ませる。悪趣味というのも紙一重だという感慨が残る。
惜しむらくは、というか良いというべきか?著者は、タレント性を買われてかTVでの出演が多く、好もしい人柄と親しみやすい風貌をよく知られていることもあって、読んでいる最中、片時も著者の顔が脳裏を離れない。これをバットテイストというかどうかは人によるということか。