この暗い時期にも(紙ジャケット仕様)
今 改めてこのデビュー作を聴くと
いかに彼が当時のELECのフォーク路線とは独自の世界を確立していたのか
よく判る。
冒頭の「僕の唄」のクールな孤立感。
「散歩'T」の独特の才気溢れるメロディライン。
時代と所属レーベルがほんの少し異なっていたら・・・と思うと残念な反面
知る人ぞ知る存在になった彼の音楽世界に静かに触れる自分がとても幸せでもある。
おそらく当時のわが国のフォーク・ロックムーブメントの中にあって
もっとも音楽センスが良く、歌心を持ったアーチストだったのだと確信した。
MAXの演奏、アレンジはさすがに時代を感じてしまうのはご愛嬌。
幻となった彼の唄う「泳げたいやき君」
やはりこの切ない鼻にかかった歌声で大ヒットしてもらいたかったなぁ。。。
誰もいないからそこを歩く (紙ジャケット仕様)
初期の暗くシリアスな面と中期のヒットねらいのキャッチーな面とがみごとに融合した名作。「武田鉄矢」の先入観に捕らわれることなく、優しいメロディーとまっすぐな歌詞に耳を傾けて欲しい。特に武田鉄矢が加川良に捧げた「夕暮れに」には涙なしでは聞けません。(実際歌ってる本人も泣いてます)
野音唄の市(紙ジャケット仕様)
中坊だったあの頃・・・
大阪に住んでいた僕にとって東京の音楽シーンは
ラジオかレコードでしかその熱気に触れることしか出来なかった。
ELECの唄の市-このムーブメントの頂点がこのアルバムと思う。
後の失速を考えればこの一枚は貴重なアーカイブかと。
何より生田敬太郎、ピピ&コットの瑞々しい演奏を聴けるが嬉しい。
ケメのアイドルソング(?)古井戸の孤高の演奏、泉谷しげるの屈託の無い明るい毒!
是非目を閉じて聴いて感じてください。
およげ ! たいやきくん
私が少年時代にメガヒットを飛ばした「たいやきくん」。
実はオリジナルはこの生田敬太郎さんだとは知りません
でした。敬太郎さんのブルースが炸裂したこのCDは、
まさにオトナ心に再び火を付けることになるでしょう。
みんなで聴こう、たいやきくん!