いい電子(10) (ビームコミックス)
毎年一巻発売される、お楽しみコミック。
私は毎回、刊行を待ち遠しくしています。
見開き完結漫画なので、
寝る前の読書に、トイレでの読書に、と
場所を選ばずご利用いただけます。
我が家の定位置は、ベッド脇のマガジンラックです。
この作者の「ゆるり具合」に興味があるなら、
いい電子シリーズからお試しくださるのがいいかと。
今作では編集担当のゴチさんがいよいよ人間界を外れた
「モンスター」になってしまいます。
東京ポッド許可局 ~文系芸人が行間を、裏を、未来を読む~
みなさんは、不思議に思ったことはないですか?
「なんで、キングオブコントや、M-1について芸人は語らないのか?」
と。
特に、mixiやツイッターとかだと顕著に、大会が終わった直後は無口になったり「キングオブコメディ面白かった、おめでとう」みたいな無難になることが多くないですか?
いつもは雄弁に例え、ツッコみ、毒づく人たちがなぜ…? 本当は一番語りたいはずなのに…。
もちろん、飲み屋や電話やメールでは、どんな職業の人より芸人さんたちはそのことについて語ってますが、公には言いません。
本の内容紹介でマキタスポーツさんは言います。「芸人はいろいろ我慢しています」と。
…何を我慢しているのでしょうか?
上記のような、キングオブコント、M−1についてや、芸人や笑いについて語ることです。
…なぜ我慢しているのでしょうか?
私なりの考えを書きます。
1、イメージよりも上下関係の厳しい世界だから
→テレビでもたまに垣間見えることはありますが、見えないところではそれの十倍くらい、ビリっとした体育会系の世界です。ですので、先輩のネタに対して批評するというのは基本ご法度ですし、「つまらない」などととてもじゃないが言えません。ましてや審査員の紳助さんや松本師のジャッジに意見するなどいわんや…という世界なのです。
2、やりにくくなるから
→「ああ、あの人、ああいう計算してああいうボケをしてるんだ」と思われるよりも、「なんだあのバカ」って思われるくらいハードル低くしていたほうがやりやすい…という考えが多数だから。もちろんキャラによると思いますし、この本の著者のみなさんは、語ったところでやりにくくなるような次元でもないし、芸風でもないですが。
3、手品の種明かしをするようなものだから
→笑いの技法を多くの人に明かすというのは、自分や全体の首を絞めることになりかねない…という考えがあるから。
4、考えが間違ってたらマイナスだから
→笑いのプロが、笑いについて語り、もしそれが間違っていたら、ブランドイメージの損失につながるから。
5、「じゃあなんで自分は売れないんだ?」と言われるから
→こういう心無い言葉を、実際にこの本の著者のブログのコメント欄で見たことがあります。…確かに言い方はともかく、気持ちもわからないこともないです。M−1についての完璧な考察があるのなら、なぜそれを実戦で使い自分が優勝しないのかと。この疑問に関して、私なりに二つ答えを出すと、「そんな甘いもんじゃない」ということと、矛盾するようですが、「著者のコンビは、M−1とはまた違うリングで最強に近い存在である」ということが挙げられます。そして著者のみなさんも、当然この1〜5に関してはわかった上でされていて、特に5に関してはブログや番組内で何度か語られています。
…今までは、笑いについて語るのは、頂点に行った人だけの特権でした。
立川談志さん、ビートたけしさん、松本人志さん。
しかしこの本の著者のみなさんは、
「いや、頂点に行ってなくても、語っていいんじゃないか?」
という革命を起こしたのです。
ビートたけしさんが世の中をひっくり返し、
松本人志さんが「笑い」をひっくり返し、
東京ポッド許可局が「頂点に行かないと笑いについては語っていけない」という常識をひっくり返したのです。
「すべらない話」論、「手数」論など、プロの視点でプロの番組を分析しています。
特に物議を醸しだし、近年のM-1グランプリのテーマにすらなった「手数」論は必見。
ネタをやっていたころのダウンタウンは三分半のうち15回笑わせていて、
『M−1』の決勝全組が三分半から四分の間に笑わせている平均は33回らしいです。
いい電子 11巻 (ビームコミックス)
いい意味でマンネリ化した、味のある作品です。
今巻で最終巻になってますが、雑誌では引き続き作風の変わらない連載がされてますので、まだまだ楽しみが残ってます。
今回も引き続きゲームをやったり、ゲームの世界観を取り入れた作品を書いたり、はたまたゲームをやらなかったりと作者とその周りが面白く書かれてます。
自分みたいないわゆる「ゆるゲーマー」にはゲームの楽しさや面白さを分かりやすく読みやすい本です。
30代のちょっとゲームから離れた方に是非読んでいただきたい一冊です。
ファイナルファンタジーXI プレイ日記 ヴァナ・ディール滞在記
日本初のPCとPS2のプレイヤーが同じ環境で共存するMMORPG『FF11』。
この本は『FF11』について書かれたものだが、攻略情報ではない。
タイトルにもあるように、一人のプレイヤーである著者の日記である。
オンラインでプレイするための環境を整える際の敷居の高さに始まり、
初めてログインしたときに眼前に広がる世界の美しさに心を奪われ、
モニタの向こう側にいる誰かとのコミュニケーションに神経を使う。
拠点にしていた街から新しいエリアへと向かう冒険のドキドキ感…。
ここには『FF11』をプレイしていて感じる喜怒哀楽が網羅されている。
未体験の人にも、現在プレイ中の人にも、是非オススメしたい一冊。
みずしな孝之のほどほど日記
面白い!
この一言に尽きる。
みずしな孝之の描く日常エッセイ漫画は前から好きだったが
この本は今まで読んだ中でも間違いなく最高傑作だ。
1ページに2本の4コマが掲載されているが
大体2ページごとに1度はお腹が痛くなるくらいに笑ってしまう。
オールカラーでこの内容でこの値段。
ハッキリ言ってかなりお買い得です。
千円でお釣りが来るのにこんなに面白いなんて!
是非是非またこういった本をしなっちもといみずしな氏には出して欲しい。
この本の発売前には「いいでん!1」「いとしのムーコ2」と立て続けに買っていたが
今の所この本が一番面白いのでイチオシです。
しかし11月中旬に発売予定の「Mac不安ちゃん1」も期待大です。
見事にしなっち4タテ喰らわされそうです。