映画音楽大全集
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会議は踊る~美しきウィーンのし
映画の「会議は踊る」を幼いころに観て以来、主題歌の「ただ一度」が本当に好きで、サントラ盤以外の音楽を探していました。収録曲がすべて明るく楽しいアレンジで、朝起きたとき、休みの日などに聴くと気分が明るくなります。軽やかなドイツ語も新鮮ですよ。
會議は踊る【淀川長治解説映像付き】 [DVD]
1931年に、これほどロマンチックに描かれた作品がほとんどの人に知られていないのがとても悲しい。
オーストリアのサミットに招かれたロシア皇帝の来場に花束を投げ入れたヒロイン。
それを爆弾と勘違いした町中の人々。
刑罰を受けるはめになったヒロインを救い、ロマンスに興じていくロシア皇帝。
この先数十年後に黒沢監督の「影武者」よろしく、ロシア皇帝の影武者がこき使われるところから、この物語はコメディっタッチを含めながら観客を引き込んでいく。
ナポレオンの行動が恋愛ドラマを大きく揺るがしながら、さてはて、その後どうなっていくのか…
どうですか?
面白い映画だと思いませんか?
年代的にナチスの匂いは全く感じさせません。
挿入歌の「新しい酒の歌」と「唯一度だけ」はロマンスを感じさせる夢のようなラブソングです。是非、一聴を!
因みに、淀川長晴氏の解説は再生ボタンを押した時点で流れてしまうので、早送りして本篇をご覧になってから、観てください。
帝都ウィーンと列国会議―会議は踊る、されど進まず (講談社学術文庫)
「会議は踊る。されど進まず」という言葉で知られるウィーン会議。
ナポレオン戦争後のヨーロッパ再編成について話し合われたこの会議では、ヨーロッパの覇者として存在感を示したいオーストリア、これを機会に発言権を強めたい新興国ロシア、プロイセン、生き残りをかけて必死に立ち回る小国、紛糾する各国の間を立ち回り、敗戦国としての立場を脱却したいフランスと、さまざまな思惑が展開し熾烈な駆け引きが展開された。
その一方で連日開かれる華やかな晩餐会に、ウィーンに集った王侯貴族に取り入ろうとする人々、会議の恩恵にあずかろうとする人々でウィーンはお祭り騒ぎとなった。
この本はそんなウィーン会議の狂騒振りをいきいきと描写し、華やかな外見とは裏腹に各国の背後に展開した権謀術数の数々も浮かび上がらせている。
紛糾し、誰もが終わりが見えなくなりつつあった会議を終結に導いたのが他ならぬナポレオンの再起であったというのはなんとも皮肉。
またオーストリア帝国に君臨した名門ハプスブルク家と帝都ウィーンの歴史にも触れられていて、この時斜陽に向かいつつあるハプスブルク家の命運に思いを馳せることもできる。
文章も軽快で時にユーモラス。読みやすい好著といえる。
オリジナル盤による戦前欧羅巴映画主題歌集
1930年代のドイツとフランス映画の主題歌を集めたCD。
ドイツ編は、『会議は踊る』や『嘆きの天使』といったDVD化されている作品の主題歌だけでなく、今はほぼ忘れられたといってよいツァラ・レアンダーのようなナチス時代のドイツ映画のスターの歌まで網羅していて、その貴重さに驚きます。また、若干オリジナルとは違う歌手が歌っているもの(ヴィリ・フリチュの『新酒の歌』)もあるので、オリジナルと比較すると歌い方の違いや上手さも比較できて面白いです。
フランス編は、ルネ・クレールの『巴里の屋根の下』や『ル・ミリオン』といった名作から、ジョゼフィン・ベーカーにダミアといった名エンターティナー、そしてジャン・ギャバンやダニエル・ダリューといった俳優のイメージが強い人の歌が入っていてフランス映画ファン必見です。特に素晴らしいのは『望郷』の「あの人はどこに」。アコーディオンの響きが何ともいえない郷愁を誘います。
同じ19230年代の映画でも、ハリウッド映画とはまったく異なる音楽の魅力が詰まったCDです。