大河の一滴 [DVD]
淡々とした空気感と、「父と娘」という設定がとても好きです。
ただ、大事件が起こるなどというものではないので、意気込んで見た人ほど肩透かしを食うかもしれないですね。人が生きていくことは日常の積み重ねであるという厳然たる事実を、改めて知らされた思いがします。
PS金沢出身の私にとっては、ちょっとしたイントネーションの違いが気にかかる点も。でもこれは仕方ないですね。
アルチュニアン!~ロシアのトランペット
ナカリャコフのCDでここまで熱い演奏を聞いたことが無かった。
アルチュニアンの協奏曲での表現は”アルメニア節”を堪能できるもので、
叙情的な中間部の歌い方はこれまでに聞いたどの演奏者よりも素晴らしい。
陰影にとんだこの演奏は初演者のCDと比べても遜色は無く、新しいベスト
セラーになりえる一枚だと思う。
正直驚いたのが、グリエールのホルン協奏曲でフリューゲルの太く響いた
音色に大変マッチしている。グリエールの作品の中では珍しく古典的な
作品になっているが、端正で美しいセルゲイの演奏は楽器が違うものを
感じさせない。
クラシック・ベスト200
他の方のレビューで、曲が途中フェイドアウトを覚悟していたのですが、実際は半数以上の曲はちゃんと終わりまで収録されています。
200曲もあるので、「うわあ、こんな曲も入れてくれてる」と、微かな記憶から呼び覚まされた曲名不明お気に入りも発見できます。
こうして一気に聞くと、クラシックは特上のポピュラー・ミュージックでもあるのだな、とその豊かさに感無量です。
大河の一滴 [DVD]
五木寛之の世界観が、よくわかる。
善悪を超えて、映画の展開も予想できず、悲しい
世界感にあふれている。
今の効率至上主義に反する、暗いとかたずけられない、深い映画だと思う。
こういう価値観で生きると、悲しさが当たり前であり、傷つく回数が
減るという良い点があると思う。
しかし、私はもっと生産的で肯定的な生き方からは離れられないだろうな
と思う。