PCゲーム「マブラヴ オルタネイティヴ」 オリジナルサウンドトラック vol.1
マブラヴ・オルタネイティヴに、「やられた」者としては、このサウンド・トラックは、宝物のように感じる。
まず、払暁の地平を背景に、蒼天を砕くがごとく進む凄乃皇の威容、それを取り巻く12機の不知火が推進する光‥‥‥既に、このパッケージ自体に、こみ上げてくるものがある。「‥‥‥反則だろう」とさえ言いたくなる。
そして、それぞれの曲に、眼を閉じて想う‥‥‥。
ゲーム・サイズの「未来への咆哮」に、個々の思い描く、その人だけの、オープニング映像が生まれるだろう。
「凄乃皇」には、「オルタネイティヴ」全体の隠しテーマ的な、威厳と、解放の力感が満ちている。
「陽だまり」は、ゲーム作中同様に、何者にも気遣うことなく、微笑むことが許される‥‥‥救いの曲と言えよう。
「戒厳令」は、自分の顔が、どんどん険しくなっていくことを自覚する。高揚とは異なる、ある種の覚悟のようなものか‥‥‥‥。
「殲滅せよ」から、「決断」までは、まさに「怒涛」である。存分に、曲に溺れて良いように思う。
そして、それらを受けて「宿命」が、来る。この宿命に、誰を想うのか‥‥‥‥私は、未だ、その順序をつけられずにいる。いや、順序などつけてはならないのだろう。
「激突」は、「宿命」を受けて、闘志を再点火してくれる。人類逆襲の象徴である。
‥‥‥私はゲームの最中、幾度、キャラクターたちの心情と同化してしまっただろうか‥‥‥。その曲の名は、「生命の炎」。傑作としか表現すべき術を、私は知らない。
「PX」は、もう「京塚のおばちゃんに叩かれたくなる」以外の、感想しか思い浮かばなくて(笑)。
‥‥‥‥これ以降の曲を、あれこれ私の言葉で語るには、冒涜であるように思う。それは、この作品を、いかに受け止めたか、それぞれの、重大な心の分岐点の曲群であったように感じるから‥‥‥。
ともあれ、私は、ゲーム本体と共に、このサントラを、人生の財産としたい。心から、誇りを以って、お薦めする。
SNKvsカプコン激突CFカプコンver NPC 【ネオジオポケット】
カードバトルゲームです。他の同種のゲームはやったこと無いのですが、これはかなり面白いと思います。
カードのグラフィックもなかなか良く出来ていて、集めるのがとても楽しいです。そのキャラクターが出てくる元のゲームを知っているとなお一層楽しめると思います。
カードをフルコンプリートするためにはもう一台ハードと対戦ケーブル、SNKバージョンのこのソフトを用意しなければなりません。
続編も出ているのですが、発売と同時期に会社が倒産してしまったために入手困難になってしまいました。出来ればゲームボーイアドバンスにカプコンさんかSNKプレイモアさんに移植していただきたいです。
スティーヴン・セガール 沈黙の鎮魂歌 [DVD]
『刑事ニコ』から『雷神』に至るまで、セガールの出演作は全て見ているファンです。
『斬撃』以降の最近のセガール映画をまだ観ていなかったので、
まずはこれから見てみようとなんとなく手に取った作品がこれです。
出だしは近年のセガール映画おなじみの、
お金のかかっていない安っぽい演出が延々と続き、このままたいしておもしろくもならずに、
『沈黙の奪還』『沈黙の激突』『沈黙の傭兵』的な、
ほんのり満足できる程度の作品になると思いきや、
設定がいいのか音楽がいいのかどういうわけか、話はひたすら盛り上がり、
映像的な安っぽさは克服できなかったものの、
久しぶりに『DENGEKI』以前の、あの頃のセガールを彷彿とさせるようなアクションを
堪能することができました!
『DENGEKI』以降、『奪還 アルカトラズ』以降はずっと、
それと同じようなレベルの作品がいくつも続き、時々『沈黙の報復』のような傑作を交えつつも、
結局は以前のレベルには一度も達せない状態が続いていたと思います。
それがどういうわけか今作ではセガールがそんな昔を思い起こさせるぐらい
あの謎のセガール拳をおしみもなくかまし、敵もそれに全力で立ち向かっているのです。
おそらく監督が、あの時期のセガール映画のファンなのだろうと思います。
ラスボスの、『暴走特急』のアノ人のようなルックスをはじめ、敵同士がセガールを語ったり、
セガールがただのチンピラを必要以上にいためつけたり、謎の手製爆弾を作ったりするシーンに
そういうものを感じます。
後半敵が『エイリアン』の、エイリアンにびびって銃を乱射する兵隊のようなビビり方で
セガールを探し回っているあたりはとてもおもしろかったです。
レビューが長くなりましたが、これは久しぶりのホリダシモノだと思います。
少なくとも僕の中では『グリマーマン』や『沈黙の戦艦』の頃のセガールを
思い出させてくれるようなおもしろい作品でした。一般人がそんなに死なないのもいいと思います。