EMOTION the Best 魔術士オーフェン DVD-BOX
20年ぶりに原作小説が再開された魔術士オーフェン。
原作小説が未完の1998年にアニメ化された第1期全24話TV作品で、作画が残念な回がたま〜にありますが、「目つきの悪い黒猫ちんぴら」のような風貌と作中評されながら、作品中で一番良識人で情厚い(かも)な主人公オーフェンの、魅力ある表情と動きと声の演技はとても好きです。
原作未完時だったため、原作シリーズの基幹をなす、閉塞した魔法の存在する世界と、その原因と、神々との戦いについては、アニメ作品では皆無で、シリーズ第1巻のストーリー構成を基軸にして、原作シリーズ半ばのストーリーを盛り込みながら、オリジナル作品として仕上がっています。そのため、原作ファンとしては色々物足りないし不満も多いのですが、一つの作品としては、まとまったお話になっていると思います。
主人公オーフェン(キリランシェロ)が孤児院にいた時から姉とも慕うアザリー、ともに魔法の素質を認められ、黒魔術の学院(も兼ねる)「牙の塔」に引き取られますが、魔術習得に情熱を傾けるアザリーは魔法実験に失敗し、「化け物」と化し牙の塔から逃走、牙の塔の長老会はアザリーを抹殺する決定を下し、キリランシェロは、師や学友の制止をふりきり、オーフェン(孤児)を名乗りアザリーを助ける旅を続けます。
原作第1話で、語る暇もなく退場する、師のチャイルドマンが、アニメスタッフの愛情を一身に受け描きこまれた作品で、ために、原作シリーズで重要なキャラクターであるアザリーがなんだかなな人物で終わっているのが、とても残念ですが、アザリーを慕う森久保さん演じるオーフェンの一途さと葛藤と器量は見ごたえありました。
「我は放つ 光の白刃!」をきくとやっぱり好きです。
魔術士オーフェンRevenge ― オリジナル・サウンドトラック Part2
森久保さんと、飯塚さんの対談はファンにとってはたまりません。
もちろん。OPとED曲もかなりいいです。
サントラ曲はキャラクターイメージ曲と終盤に使われてた曲です。
EMOTION the Best 魔術士オーフェン Revenge DVD-BOX
先のシリーズと違って、ストーリーはほぼ完全に原作無関係のオリジナルになりましたが、
むしろメインキャラのイメージは原作に近くなって楽しめました。
福ダヌキ兄弟に条件反射的(=何の理由も無く)に魔術をぶっ放し、
たった一個の缶詰をめぐり年少者達と骨肉の争いを繰り広げる、それでこそオーフェン!
またメインストーリーへの絡みは弱いものの世界図塔を中心としたタフレム市街の描写や
そこに邸宅を構えているレティシャの登場も原作ファンには嬉しいサービス。
チャイルドマンに替わりハーティア達のリーダーを務めるレティシャですが、
彼女自身も若いのでチームが大学のサークルみたいなイメージになるのが興味深い。
ちょっと残念なのはBOXのパッケージデザイン。
当時は各巻パッケージイラストを原作挿絵担当の草河氏が手掛けるようになったのが嬉しかったのですが…。