桶狭間合戦の真実―織田信長物語 (SPコミックス)
レビューのタイトルで書いた通り、この作品は太田牛一による『信長公記』をどこまでも忠実にコミック化したものである。
作品タイトルには「桶狭間合戦の真実」とあるが、上記のように一つの史料の再現に過ぎず、「合戦の真実」に迫ろうという意図は見られない。
作者の江川氏はこれまでも『源氏物語』『坊ちゃん』『戦国里美八犬伝』などにおいて作品を忠実にコミック化するということをして来た。良く言えば忠実であるが、悪く言えば割愛や要約が出来ない作家とも言える。
ほとんど要約ということが出来ないから、ひどく文字説明が多く、作画の力量があるにもかかわらず漫画というよりも絵物語という趣のものになってしまうことが少なくない。そのため『源氏物語』のように中途で終わるものが少なくない。原作のない『日露戦争物語』などにしても本題に入る前に挫折した形である。
本作にしても要約ではなく、細部にまで忠実に書き込んでいるので『信長公記』の桶狭間の項を手軽に知るには好都合といえるかも知れない。
しかし、他の史料との比較研究や最近の研究の参照などがほとんど見られず、独自の史観を提示するには至っていない。
一方に宮下英樹氏の『センゴク外伝 桶狭間戦記』のような独自性の高い野心作があり、その他にもかわのいちろう氏の『信長戦記』第一巻でも桶狭間に関して独自の見解が述べられている。
こういう野心作と比較すると本作は「真実」「真相」に迫ろうという迫力はなく「桶狭間合戦の真実」というタイトルはふさわしくないと思われる。
源氏物語 7 紅葉賀 (YJC-UJ愛蔵版)
紅葉賀(もみじのが)です。
これの、源氏が舞う青海波(せいがは)が予行演習・本番と素晴らしかったのはおいといて、若紫の父にして藤壺の兄である兵部卿の宮(ひょうぶきょうのみや)と源氏が細やかに話し合っているとき、「女にしてHするか女になってHしたらキモチいいに違いない」とお互い思っているんですけれど、当時としては最高のほめ言葉です。「女にしたいほど美しい」って現代的にはちょっと気持ち悪いですけれど。
でタイトルの典侍はすごいおばあさんですが(この当時これだけ長生きするのもすごい)、今だすごくエロで、同じ典侍でも「あさきゆめみし」なんかぶっとんでしまいます。
原文そのまんまの江川訳。紫式部はすごい想像力の人だ。それとも宮中に、こういう人がほんとにいたんでしょうか?
藤壺は源氏の子を産みます。もちろん源氏そっくり。若紫もだんだんおとなになってきました。戯れでなく波乱がおこるのか?典侍は(多分)もう出ません。安心して第八巻を待ちましょう。
クロースアップマジシャン 前田知洋 だまされたい脳~マジックの快楽 [DVD]
前田知洋の魅力は、以前から素晴らしいものを感じていましたが、今回のDVDは、少しがっくりしました。併せて買った「奇跡の指先」とだぶったところがあり、お得感が全くなく、併せて、マジックDVDを購入する意欲を失いました。これまで、ふじいあきらの「カードマジック事典」やセロのパフォーマンDVDを購入しましたが、買っただけの満足感がありました。うーーーーーん、残念(;_;)
日露戦争物語―天気晴朗ナレドモ浪高シ (第20巻) (ビッグコミックス)
司馬遼太郎の名作「坂の上の雲」とは別の視点で描く江川氏の傑作歴史漫画、かなり細やかな歴史考証とエピソードを挿入した歴史漫画なので、ぜひ高校生や大学生に読んでもらいたい漫画だと思うし、私自身も毎週月曜日のスピリッツの販売日を楽しみにしていた。本作は日清戦争末期をテーマに、西洋列国の干渉や、現代人にとって楽勝・圧勝したという印象が強い日清戦争の日本軍の苦戦や苦悩が描かれている。2006年9月4日のスピリッツを最後に連載が突然終了、第1部完というかたちをとってはいるが、スピリッツに問い合わせてみると第2部の連載予定はないとのこと、約5年間の連載にピリオドを打った。巻末の常連で「大丈夫かな」と心配していたが、「東京大学物語」で本雑誌の売り上げに貢献した江川氏の漫画なので特別扱いで人気がなくても連載を続けているのかなと思っていたが認識が甘かった。タイトルが「日露戦争」なので、日本海海戦まで連載が継続し「あと5年は楽しめるな」と期待していたのに非常に残念だ。最終号の中で孫文の名文「革命いまだならず」という言葉に触れているが、この言葉は連載打ち切りに対する江川氏の心境を代弁した言葉だと思う。ぜひ読みきりの形でもかまわないので、第2部が再開することを願っている。
首都高速道路 Metropolitan Expressway [DVD]
M.Srinivas ,6th Main, Mysore 570002, India.
Metropolitan Expressway DVD is highly educative . details/photography are excellent, In 2008 September, I visited Tokyo with my family to see modern Tokyo and it is more beautiful than I thought . This DVD explains how it is constructed and we actually feel as though we are going in the exoressway. It's wonderful.