SENSE
他の人が書いてる通り、バンクバンドとミスチルは距離が近づいている。
私は昔のミスチル至上主義ではなく、現在の桜井さんを見たいと思っているから、
現在の桜井さんが小林武史と音楽性が近くなってきているのなら仕方ないと思っている。桜井さんももう40歳を超えていて、昔のようなロックは出来ないのかもしれない。年季の入ったこれからの桜井さんを見せて欲しい。
ロックを辞めれなくなって若作り感が出始めたバンドは大概解散するしかなくなってしまう。そうなる必要は無いと思う。
だから今のままでいい、と言いたいんだけど・・・何だか全体的な何かが理解しにくくなってきた。今回のフレーズにしても正直ピンと来ない。「最高傑作」「ロックンロールは生きている」「Mr.ChildrenがMr.Childrenを超える」等。「SENSE」というのも解りにくいタイトルかも。どれも繋がってこない。
もうひとつ心配なのが、歌詞が耳に入って来にくくなったこと。深海からit's a wonderful worldまでの桜井さんは才能というか、テーマがどこか向こうからなだれこんでくる状態だった。シフクノオトから少しずつそうではなくなっている気がする。テーマを見つけにいっている感じ。今回は特に、かな。だから歌詞に緊張感や説得力や現実感があまりない。
例えばCENTER OF UNIVERSEと、Preludeやファンファーレは近いテーマを歌っているけど、なんだか今の桜井さんの歌詞は優しくなりすぎていて迫ってこない。よく言えば聞きやすい。街で流れてるととりあえずテンションあがる感じ。逆にCENTER OF UNIVERSEとかそのあたりの曲はリアリティずっしり。かなり切迫した印象を受ける。365日もいい曲だけどどこかが軽いかな。40歳超えたシンガーが深海やボレロのように重厚な歌を歌い続けるというのも変というか無理だけど、桜井さんのこれから表現していくものって何なんだろう。表現するものが枯渇した90年代の同期の多くのバンドが解散した一方、ミスチルは00年代も生き残った。しかし今その部分、桜井さんがミスチルでやっていく意味、が見えにくくなっているように思う。これからに期待。