How to Become Clairvoyant
音楽には人それぞれの好みがあり、それを決めるのは自分の感性。
つまらないと思ったり、素晴らしいと思ったりするものだ。
この作品の好みは別れても、素晴らしい音楽なのは疑いの余地がない。
ロビーの商業主義に流されない、彼のやりたい音がそこにあり、それに共感する我々がいる。
クラプトンは徹底徹尾サイドに廻っていて、他のゲストもロビーに溶け込んでいる。
一度聴いた時は買わなくていいかなと思ったが、他人から借りて良く聴いてみると、聴けば聴くほど染み込んでくる魅力があります。
いつも聴いている音とは一線を画すものがそこにはあり、本物が持つ佇まいがあります。
小さい音で鳴らさず是非大きな音で。
ずっと聴ける気持ちのよい燻し銀の音です。
ただ、耳の若い人には物足りないかもしれないが。
是非じっくり聴いてください。
SWITCH特別編集号「SWITCH ISSUE」Cocco オダギリジョー 伊勢谷友介 ジャック・ジョンソン ほか
私的に、こっこのインタビューは、SWITCHがいちばん素晴らしいと思っています。少し古いですが、ここには彼女の97年のインタビューが掲載されています。生まれ育った沖縄で、大切に大切に言葉を紡ぐ彼女が、とても尊く感じられました。愛している島について。やってみたいクレープ屋さんについて。みていたい夢について。
こっこについて知らないことは多いけど、歌は、ずっと残ります。そのことの幸せを、感じました。
「荷物はすくない方が、高く飛べます」。
という言葉が印象的でした。
Guitar magazine (ギター・マガジン) 2011年 05月号 [雑誌]
2月に急逝したゲイリームーアを
追悼特集した音楽雑誌の中には、
ネットに掲載されたミュージシャンからの追悼文を和訳して
貼り付けた様な安易な特集をした雑誌もあったが、
本誌は、流石ぁ『ギタマガ』誌!
と云えるレアな写真や所見など
最も「特集」の名称に相応しい内容。
数多い名曲の中から
「エンプティルーム」「アフターザウォー」のギターソロのタブ譜を掲載している辺りも
ムーアに対する編集部の想いとセンスが、出でている。
コージーパウエルのソロアルバムの録音中に
撮られたであろうと思われるムーア、エイリー、パウエルの3ショット、
僕は初見のこの1枚で
「ショッピングカートに入れる」をクリックした。
ハウ・トゥ・ビカム・クレアヴォヤント
そんな感じを最初に受けました。
コレは今年最高のアルバムになるかもしれないですね。
ポール・サイモンの最新作も相当な意欲作ですが、
こちらはもっと熟成されまくった感が強いです。
とにかくどこでもいいから試聴してください。
あなたの愛聴盤になる可能盛大です。
良い人生を。
ロビー・ロバートソン
わりと子供の頃からのザ・バンドのファンで、高校生の頃の友人は、僕よりももっとディープなザ・バンドのファンだった。僕はディランのファンで、プラネット・ウェイヴスを通じて、ザ・バンドに興味を持ったのだけど、その友人ときたら、根っからのザ・バンドのファンだった。かれが、「このソロは、なんだか、ね」と含みを持たせたことを言って、それでも気になった僕は、このアルバムを昔買って、そのときは、「あぁ、確かに、なんだか、違うな」と思った。この「なんだか違う」という部分は、具体的には、言語化できない。なんだか、違うのだ。でも、あれからおよそ10年ふとときどき、この作品を、聴きたくなる。確かに、音というか、プロダクションやMIXは、なんだかある時期のU2みたいに聴こえなくもない。でも、この、ロックと、それ以外の、もっと我々の心臓に近い部分の音楽との白昼の幻のような垣根の微妙な部分に位置する音楽そのものは、ザ・バンドそのものだ(かもしれない、と書いたほうがいいのかな……)。「それそのものであって、それではない」がザ・バンドの本質だとしたら、これもまた、そうではないのか。気がつくと、結構、好きなアルバムになっている。
この、ちょっと盤質の良い(笑)ヴァージョンは、確かに、ほんの少し、思い出よりも、クリアというか、クリア、というよりも、一歩前に出てきたようには、感じる。