神の御使い〈1巻〉
主人公ユークリッドが、底なし沼に沈みながら過去を回想する物語である。
ユークリッドは唖であり、独りぼっちで自分だけの世界に住んでいる。
そして、彼の住む村は、狂信的キリスト教信者たちが開拓した土地だ。
ユークリッドは何故底なし沼に落ちたのか。彼は何を回想していたのか?
ニック・ケイヴの音楽はあまり聴いたことがありません。
ですが、この小説に惹きつけられて、繰り返し繰り返し読むのをやめることが出来ません。
独特のおどろおどろしい世界です。
ディグ、ラザルス、ディグ!!!
ブリクサがいないバッドシーズによる2枚目のスタジオ録音盤らしいが、ミック・ハーヴェイ他のメンバーが健在なためか、音にはそれ程の影響は出ていない。演奏陣は相変わらずノイズとメロディのカオスを程よいバランスで鳴らしつつ、バックに徹している。
表題曲のLazarus(ラザロ)というのは、マグダラのマリアの弟で、キリストによって死後に生き返ったとされる人物である。こういう話にインスピレーションを得るあたりも相変わらずですね(笑)。
音はソロ1作目から変わりの無い欧州ボヘミアン・ロックだが、年を経るごとに叙情性や泣き、スケールといった聴きやすさが出てきている気がする。曲調は違うが、ニックの敬愛するレナード・コーエンに近い聴き応えになってきてるというか。
知らない異国の街を彷徨いたくなる、円熟のボヘミアン・ロック。ヒゲ・ニックも意外に格好良いなあ。
グラストンベリー [DVD]
もっともっとLIVEを見せてほしかった。
だって出演者が超豪華なんだもん!!
フェスの背景的なもの(歴史、ヒートアップする観客たち、スタッフ、会場周辺の住人たち・・・)がメインでちょっと残念。
といっても、そこは名門英フェス・グラストンベリー!迫力がハンパないっ!!
まるで会場にいるかのように興奮しちゃいます。
☆印象に残った場面★
・Pulp『Common People』
→「強い意志さえあれば、不可能も可能になる。ヤセでノッポの俺にだってできたんだ、お前らにもできる」BYジャーヴィス・コッカー
めちゃナルシーな感じだけど、ぐさっときた
・Babyshambles
→歌う(暴走する?)ピートくんの傍らで、さもだるそうに見守る当時の恋人ケイト・モスが見られる
・圧倒的歌唱力で歌いまくるビョーク
・Radioheadの文句なし『Fake Plastic Tree』
・プライマル・スクリームのボビーさまはラリってる!?
・まだ生きてるCLUSHのジョー・ストラマー!
・トリはボウイの『Heroes』!!
見る価値ありあり。