平清盛の盟友 西行の世界をたどる
amazonのジャンルは、「本 > 文学・評論 > 詩歌 > 和歌・俳諧」に分類されているが、
筆者渾身のルポタージュともいえる内容に仕上がっている
西行の残した和歌に関して、著者独自の解釈が随所で展開されているが、
決して独りよがりなものではなく
膨大な量の文献研究とともに、西行の足跡を実際に辿った経験が裏打ちとなって
圧倒的な説得力を得、人間「西行」の内面をリアルに再現することに成功したと考える
もちろん、私のようにヒネた読み方をせずとも
純粋に西行の和歌の世界に浸ってもよいし、美しい写真集として楽しむこともできるのが本書の素晴らしさである
ただ、私のように当該時代に疎い者のために、年表や主要人物の相関図をつけて欲しかった
本書の理解が深まるとともに、西行研究書としての価値も増したのではないか