鉄道重大事故の歴史
明治から平成までの、日本と海外の鉄道重大事故についてまとめられています。
なお海外の事故については、サラリと書かれているだけです。
読んだ感じ、鉄道の専門書のような難しい表現はなく、誰が読んだとしても理解可能な内容にまとめられています。
なぜ起こる鉄道事故 (朝日文庫)
元国鉄マンの書いた鉄道事故の歴史の本。蒸気機関車や電気機関車の運転歴もあり、現場を良く知った著者の書いた本です。鉄道が生まれてから、現代までの日本、海外で起きた鉄道事故について書かれています。鉄道は複雑なシステムなので、わかりにくいところもありましたが、事故がどうして起こるのかその背景についてはよくわかりました。事故現場の写真も載せられ貴重でした。また、国鉄時代の労使紛争の実態なども書かれ、ためになりました。国鉄時代を理解する上でも貴重な本だと思いました。また。危機管理についても考えさせられる本でした。読むことをお勧めします。
自己ベスト-2
もうベストやセルフカバーはたくさん・・・という意見もあると思いますが、このアルバムのもう一つの側面は
「ひとりで生きていければ」
「生まれくる子供たちのために」
「たそがれ」
のアルバム初収録ではないでしょうか?
これらの曲を聴こうとすれば、昨今、発売してから数ヶ月の物が入手しにくくなったマキシシングルを3枚買わないとだめなことです。
ベストはうんざりと言う方も見ていただきたいのですが収録曲の重複は過去のベストアルバムと照らし合わせてもほとんどないと思います。
作る側からするとベスト版の選曲は大変難しい作業だと思いますが、今回のアルバムは「いままでのオフコース&小田和正ファン」「小田和正入門のファン」共に満足させる選曲だと思い、とても感心しています。
前ベスト「自己ベスト」そしてこの「自己ベスト2」を揃えるだけで、小田さんとオフコースの代表曲をほぼ網羅できるのですから
アライブ-生還者- [DVD]
雪山に墜落した飛行機から、二ヵ月後に奇跡の生還を果たした
30年ほど前に起きた、実在の出来事をもとにしたドキュメンタリー映画です。
実際の遭難者のインタビューと、事のあらましを断片的に描いた再現映像
この二つが絡み合いながら物語りは進みます。
遭難者(生還者と言ったほうがいいのかもしれませんが)
彼らのが語っている場所は、おそらく遭難現場です。
遭難現場を訪れ、そこで、生還者同士、あるいは生還者の子供たち、
さまざまな相手へ語っている姿を、カメラが収めています。
ただあくまでドキュメンタリーですので、映画的な演出は皆無で、
事実のみが、時系列に沿って淡々と語られていきます。
出来事自体は知っていましたし、雪山でなにがあったのかも知っていました。
ですがそのことについて、実際の生存者が自分の口で語るのを聞いたとき、
そのあまりの重さに、釘付けとなりました。
文字で見ただけの知識と、生存者から語られる言葉とでは、
重みがあまりにも違いすぎます。
一番印象に残った部分を言葉にして、タイトルを書こうと思いました。
しかし、言葉がありません。
面白いとか、すばらしいとか、感動的であるとか、衝撃的であるとか、
そのような形容詞を用いる事自体が、失礼であると感じました。
とにかく見たままを受け入れ、そしておのおのが感じ取って欲しい。
そうとしか、書けません。
生存者や救助者たちの語る言葉の端々から垣間見える表情、
特にあの目、彼らの眼差しが心に焼きついて離れません。
目は口ほどにものを言うといいますが、
まさにその言葉とおりのものが、この映画にはあります。
かれらは多くのことを言葉で語っていますが、
語りきれないさまざまな感情や思いが、あの眼差しに現れていたように思えます。
ラストで、生存者と遺族のご子息が遭難現場で語り合うシーンがあるのですが、
その場での遺族の言葉には、涙がでました。
事件の当事者でなくとも、胸を突く言葉です。
そして、エンドロールへとブラックアウトする直前、まさにラストですが、
生存者のひとりが、30年前の遭難現場で、そこの雪を食みながら、
とつとつとこれまでの思いを吐露します。
その姿、その言葉が、見終わった後もずっと胸に残っています。
静かな余韻が残る、良質のドキュメンタリーだと思います。