トム・ジョーンズの華麗な冒険 [DVD]
最初から最後まで、しんねりした英国のユーモアがたっぷりきいています。
単細胞で軽率、おバカなトムさん。でも、恋人を助けるために馬にヒラリと飛び乗ったり、勇ましく決闘したりして、彼の中の紳士を垣間見せて、実はかっこいいのです。彼の軽率さや不安定さは、その生い立ちに由来する自信の欠如だったのだと、ラストシーンを見て感じました。
恋人役の女優さんも可愛いかったけど、なんと言っても尻軽なモーリーを演じた女優さんの美しさと、その演技の卑しさ(うますぎる)のギャップがすごく印象的でした。
stash 24 [DVD]
stashシリーズをほとんど見てるけど、一番中身は豪華になってますね。
クリス・カニンガム、ミシェル・ゴンドリー、マドンナ、トム・ヨーク・・・でかい名前がずらりと並んでますよね 笑
その中でも、トム・ヨークのミュージック・ビデオはすごかった!見た感じジオラマを映し出しているのかと思いきや、本当の映像を使ってるって聞かされました。実際に存在する町の映像や山の映像を特殊な撮影技法を使ってジオラマみたいに見せてくれます。ちょっと変な感じがしますが、音楽もいいし良い作品でした。LOGANの制作のマドンナのミュージックビデオもかっこいい!!の一言です。
クリス・カニンガムは相変わらずな感じです 笑
ただ出てくる女性が女優のサマンサ・モートンな気がします。未確認ですが。
あと、ミシェル・ゴンドリーにも触れておくと、今回もホワイト・ストライプスのミュージックビデオなんですが、見終わったときには気持ち悪くなってしまいました。画面がタテに伸びたりヨコが縮んだり。おもしろいことはしてくれたんですが・・・
思うに、今後の号でこんなに豪華なものは出なそうな気がしますよ 笑
The Eraser
2006年7月5日リリース。レディオ・ヘッドのトム・ヨークが2年をかけて作成したファースト・ソロ・アルバム。プロデューサーはナイジェル・ゴッドリッチ(確かに他には思いつかない・・)。
まずサウンドは確かにトム・ヨーク独特のあのサウンドなのだが、レディオ・ヘッドと違って攻撃的ではなく、内面へ内面へと向かって思索的だ。そこが『レディオ・ヘッドでないトム・ヨーク』を指し示していて実に面白いアルバムになっている。ちなみに4曲目『Black Swan』は映画『スキャナー・ダークリー』(キアヌ・リーヴス、ウィノナ・ライダーが主演)で使われている。
そしてもう一つ。日本盤は中川五郎氏が手書きで邦訳したリーフ・レットが付属していて、これがなかなか味がある。このステキなリーフ・レットを見ながら聴く、というのが絶対にオススメである。
スピッティング・フェザーズ
今や評価するしかない、ロックの正しさの象徴のような日本限定盤。仮にアルバムをバンドのアウトテイク集とすれば、入手しづらさと貴重さが取り柄の5曲はデモとかブートレグみたいな途中報告な音。あの優秀なバンドが3年以上不完全燃焼し続けていたことを露わにするような。
ジ・イレイザー
緊急リリースとなった初の単独作品は、意外なくらいバンドでできない音ではない。『キッドA』以降の、感情を見失った無機的な電子音と独特の乾いたつぶやきのようで泣き声のようなボーカル。やたらとクオリティの高い、ここ3作からのアウトテイク集と言ってもいいくらいだ。全世界が待ち望んだ音そのものかもしれないが、本人はレディオヘッドとして発表するには、もはや慣れ親しんだ退屈な音だったのではないか。当時着手していたバンドの新作はこれらの手法を封印し、再びまったく新しい見たことのない世界を突きつけてくれる、そんな予感を与えてくれた全9曲。