賢い芸人が焼き肉屋を始める理由 投資嫌いのための「和風」資産形成入門 (講談社プラスアルファ新書)
著者の岡本和久さんが札幌でセミナーを行いまして、私も参加してみました。
セミナーの内容も合わせてこの本の感想を書きたいと思います。
気になるタイトルの答えを書いてしまうと、芸能人は人気の落ちた後の収入を確保するために、人気のあるうちに副業を始める、というものです。
それで、サラリーマンも今は芸人と同じように不安定になってきているので、将来のために資産形成しようという内容になっています。
岡本さんは「和風」の資産運用を提案しています。
それは長期の分散投資で、日本人に合っているとのことでした。
具体的には、インデックス投信を長期積立することを推奨しています。
将来のお金について不安のある方や備えができていない方にお勧めの本です。
それから、セミナーでいくつか腑に落ちた点を挙げてみますと、
株式=投資→利益を受け取れる
債権=貸付→利息を受け取れる
これが債権より株式の方がリスクもリターンも高い理由だったのですね。
今までは、知識としてはわかっていたのですが、理解できていなかったようです。
自分に関わりのある物やサービスを扱っている会社に投資をすることで、インフレヘッジになる。
物やサービスはさまざまな業種から成り立っているので、世界中の会社に分散投資することが必要になる。
日本人がお金や投資を嫌うのは歴史に原因がある。
農民は年貢の取り立てから逃れるためにお金(当時は米)の話はタブーだったなど。
参加費用は1000円でしたが、十分元が取れるセミナーでした。
セミナー終了後に、本に岡本さんのサインを頂きました。
「おかげさまの心で永代投資」と書かれていました。
いい言葉ですね。
また機会があれば岡本さんのセミナーに参加したいと思いました。
山なんて嫌いだった (ヤマケイ文庫)
評者は長年山歩きを道楽にしており、山行エッセイを割と好む。一方、評者にとり、日本の女優の中では好感度が高いということもあって、楽しみつつ本書を通読した。12年前の刊行なのに、レビューは評者のこれが最初。とはいえ、代作タレント本のような美辞麗句、誇大表現、ドラマ仕立ての作文が連なっているわけでもなく、アマチュアっぽいタッチながら記述は分かりやすく、スイスイ読めるものだった。燕・合戦尾根に始まる山歩き体験や槍ヶ岳初登頂の感動、山歩き中に見知らぬ登山客から指さされる不快感の表明なども、興味深く読めた。