通常であれば2日程度のトレッキング行程を「5日」としたり、単なる誤りなのか承知の上でなのかは不明であるが、解説に疑問点(事実とは異なる)が多々ある。
しかし、ブータンのいろいろな面を欲張って紹介している映像そのものは多彩である。
特に、日本のTVでは紹介されていなかった南の少数グループ、ドヤッパの映像は、ブータンに関心のあるむきには必見モノ。
映像は「星5つ」、解説は「星1つから2つ」、総合点で「星3つ」
多言語で聞く 『般若心経』 World in One Heart ~ Voice from Heart Sutra(サンスクリット、チベット、中国、スペイン、英語ほか)
サンスクリット語、チベット語、中国語、韓国語、日本語、スペイン語、英語と、言語が違うとこれほどあの般若心経の雰囲気も変わるんですね。でもバックのイミーさんのきれいなBGMに乗った般若心経はBGMとしても流せそう。
Lonely Planet Bhutan
私はブータンという国に惹かれて訪問した事があるが、その当時残念ながらガイドブックにはあまり良い物がなかった。今では日本語のガイドブックも発行されつつあるが、日本人の目から見たガイドブックも悪くはないが、欧米人愛用のロンリープラネットは彼らの目で見たガイドブックだ。適切な記述に好感が持てる。必要な情報がコンパクトにまとめられている。文章もそんなに難しくはなく特段英和辞典は必要ないと思います。ブータンに旅する人もしない人もブータンに興味のある人はご一読をお勧めします。
大いなる休暇 [DVD]
たまに、こういうのんびりほんわかした映画が見たくなる。
登場人物は全員「いい人」で、目を剥くような事件は何も起こらない。
ドキドキハラハラはしないけれど、最後まで見てしまう。
「嘘がバレたとき、どんな顔するんだろ」
そんな単純な好奇心だけで。
都会からきた医者というのが良い意味で肩透かしというか、
意外なキャラクター。島民より「いい人」なんである。
この純朴さ加減が実に絶妙で、全然嫌味ったらしくない。
いわゆる「天然」な青年。
見ている側は、「こんないい人を騙すなんて」と島民を責める気持ちと、
「ああこの人が島に残ってくれたらなあ」と島民を応援する気持ちが交差する。
この映画は喜劇であり、おとぎ話。
現実にはみんなが幸せになることはあり得ない。
だけど青年医師のキャラクター同様に、
きれいごとの嫌味っぽさも白々しさも感じなかった。
おとぎ話を見事に描ききった映画だとおもう。
P.S.嘘がバレたときの顔、良かったですねえ。
ブータン、これでいいのだ
昨年来日されたブータン国王の言葉は、日本人にとって素晴らしい贈り物となりました。
日本人とよく似た顔、着物に似た民族衣装の国、くらいの認識しかなかったブータンに対して、国王来日とともにテレビなどで大きく取り上げられるようになった「GNH(国民総幸福量)」についても興味があって、この本を手に取りました。
「GNH」というものがどのように追求され、実際に国民の幸せとはどんなものなのか、というのが一番興味がありました。幸福の定義は人によって変わるはずだと思ったからです。
国の目指す幸福と国民の欲する幸福は本当に一致するのか、それは経済や国際関係とどう折り合いをつけるのか、「GHN」という考えは素晴らしいけれど、現実には問題もあるはずだ、という思いもあって読んだのですが、そういう点についても著者の見たブータンの姿が礼讃でも否定でもない、経営コンサルタント会社に勤めていた若い女性の、バランス感覚に優れた冷静かつ暖かい視点で書かれていてよくわかりました。
この本のタイトルにもある「これでいいのだ」という言葉のエピソードもとてもいいと思います。
肩の凝らない読みやすい本ですが内容は濃いので、ブータンに興味を持った方もそうでない方も、ご一読をお勧めします。