パナマを知るための55章 エリア・スタディーズ
パナマと言えば運河!…あとは何があるの?どんな国??と、予備知識が極めてゼロに近い状態でしたが、なんとなくパナマというマイナーさが気に入ったので読み始めました。そんな私にとって、ぼんやりと縦長の国というイメージを抱いていたパナマが、実は横長の国であるという第1章1節の冒頭にあげられている事柄から驚きの連続!なんと言っても、コロンブスやバルボアの時代に端を発する運河計画が、実際に推し進められて1914年に運河開通の日を迎えるまでの長い過程や、運河地帯の主権をめぐる一連の過程など、これまで一口にパナマ=運河とイメージしていたけれど、その裏には様々なドラマが隠されていたのだ…と感動しました。一方で、もともと豊かな自然に恵まれた国土である上に(海あり、山あり、熱帯雨林あり!!)、運河が存在することから非常に国際色豊かで食べ物もおいしそうだということも判明。ゆえに旅行にも最適!この本を読んで、パナマについていろいろ知ることができ、さらにもっと知りたい、ぜひ行ってみたいという気分になりました。初心者にもわかりやすくおもしろく、かつ、踏み込んだ内容であること(運河をめぐる政治学などにも言及されており、大半のガイドブック等にありがちな薄っぺらな内容ではありません!)、図や絵が豊富に掲載されており学習用としての利用価値も高いこと!ゆえに5つ星!!
テイラー・オブ・パナマ [DVD]
「映画化」の上手なサンプル。原作を忠実になぞっていないことがなにより賢明。おかげで一級の娯楽作に仕上がっている。主演2人のインタビュー映像を見れば、軽妙な演技が実はどれほど綿密に練り上げられたものか、かいま見れます。どんなコミカルな場面でも、真摯に張りつめた心構えで臨まれているのだと改めて感心。一流が一流たるには、それなりの理由があるものですね。ところで、オープニングでジェフリー・ラッシュがスーツを仕立てているシーンは、マジだったのでしょうか?
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評価が遅くなり申し訳ございませんでした。
とても発送が早く、とても助かりました。また機会があれば利用させていただきたいです。
今回はありがとうございます。
あの日、パナマホテルで (集英社文庫)
1986年、アメリカの西海岸都市、シアトル。妻を失った中国人ヘンリーはかつての日本人街にあるパナマホテルの地下室で44年前の思い出の品を見つけました。日本人少女ケイコとの引き裂かれた苦い恋の思い出でした。
日本軍による真珠湾攻撃の翌年にヘンリーとケイコはシアトルの私立の白人中学で出会います。双方の親が子供をアメリカ人として育てるために通わせていたのです。周りからのいじめに合いながら二人は好意を抱き合うようになります。戦況が厳しさを増すとアメリカ政府は日系人12万人を中西部へ連行し、砂漠の有刺鉄線に囲まれた収容所に抑留します。ヘンリーは協力者を得て収容所までケイコに会いに行き「ずっと待っている」と約束しますが、戦争が終わってもケイコは戻って来ませんでした。
埋もれつつある史実、アメリカ国籍でありながら敵国人として迫害され、ついには全財産を失って強制収容所へ送られた日系人の歴史を作者は克明に再現して見せてくれます。高まる排日運動を詳しく描くことで幼い恋のはかなさと純粋さがいっそう際立っています。ヘンリーはケイコを守るために親と対立し、抜き差しならぬところまで追い込まれます。二人の恋を妨害することになる「親と子の絆」、「民族のアイデンティティ」を丁寧に書きこんでいるところがリアリティを高めています。
「フィクションである」と作者は断わっていますが、読み進むうちに「これはフィクションではない、ヘンリーとケイコと同じようにあの戦争によって生活を蹂躙され、人生を翻弄され、悲しい思いをした人々が大勢いたのだ」と容易に想像することができました。迫害を受けながら、気高くも潔く生きる日系人の姿を描写することでアメリカ政府へ静かな抗議を示す作者の姿勢が印象に残りました。登場人物、とりわけヘンリーとケイコがとても魅力的に描かれていて読みながら二人を応援してしまいました。
最後の1ページ、湧き上がる感情を抑えられませんでした。多くの人に読んでいただきたい秀作。私がこの数年に読んだ恋愛小説のベストワンです。
テイラー・オブ・パナマ [Blu-ray]
一人の男が話したあいまいな情報をきっかけに
世界各国を巻き込む大騒動が巻き起こるという
荒唐無稽なストーリーであるにもかかわらず
恐怖と悲しみを感じる点が印象的な作品であります。
まさに「現代的ほら話」といえるでしょう。